チャイナ・シンドローム 【The China Syndrome/1979】

これを見た。





名前だけ知っている古い映画、というイメージだった。主演がジェーン・フォンダジャック・レモンだし、やっぱ古いわねぇと思っていたらマイケル・ダグラスも出ていて、ということはやっぱりそんなに古くないのね、と思った。この辺は役者の寿命というか、マイケルは今でもチョロチョロ見かけるけれど、ほかのお二方はさっぱり見ない、ということで印象に差がでたみたい。とはいってももう30年前の映画になるのね…


それと、マイケル・ダグラスはこの映画の製作者でもある。テーマと言いなんだか今のジョージ・クルーニーのよう。


映画の内容としてはですね、教育映画のような雰囲気だけど、かつて私がジャケットとタイトルに騙されて見てしまった若き日のデンゼル・ワシントン主演の『ライセンス・トゥ・キル』よりはずいぶんマシだった。あれはひどかったなぁ。


ストーリーは、原発の現場責任者ジャック(ジャック・レモン、てジャックという役名多くない?)がある事故をきっかけに原発の欠陥に気づいて操業を停止させようとするんだけども会社からは再開を延期すると一日あたり45万ドルも損をするんだこのやろうさっさと再開させろと迫られ、手抜き工事で欠陥の原因を作った大手建設会社からは命を狙われ逃げ込んだ制御室に銃を持って立てこもり、今度建設する原発公聴会で発表するはずだった欠陥についての話をTVで中継させないと放射性物質をまき散らすと要求したところ社長はこれを認める一方、裏では放送前に制御室の外から原発を緊急停止させる準備を命じつつ警察も呼んで突入させようとして、これが成功するというお話。


ま、馬鹿が多いとイラつくというのはいつもと同じ。大事な証拠資料をあんな能天気なやつに渡すか?うわーってハンドルから両手離して顔を覆うとかバカだろ。しかもなんで生きている。ちゃんと死んでおけ。


あと建設会社に殺すと脅された時点で警察をよべよレモンちゃん。マイケルにしても制御室を隠し撮りしたフィルムだってさっさとコピーを取るだろ、普通。ジェーンも泣いてないで仕事しろ。


しかし、これは脚本の問題であって演技はよかった。特に、ジャック・レモンはいい役者だなぁ。いい顔だわ。と思った。うむ。


ま、いいところはたくさんあったけれども、制御室に突入したSWATのへぼっぷりがすべてを台無しにしている。だいたい原発に到着したところからいやな予感がしてたんだ。なんだあのヘボい歩きっぷりは。銃を持って階段を上るだけでも息が上がってるだろお前、というようなひょろひょろの超やる気のない、そのへんのエキストラにやらせた方がいいんじゃないの?みたいな連中だった。ジャックを撃ち殺したあとのあのザマはないわ。なんだそのへっぴりは。撃たれた理由よりもあんなクソ連中に撃たれたことのほうが腹立たしいわ、まったく。ここまでひどいのは見たことがない。映画史上最低のSWATだった。