下りの船

もうネタばらしまくりなんで未読のひとは読むべからず。と。

つい先日ようやっと読み終えた。 下りの船 (想像力の文学)作者: 佐藤哲也出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2009/07/09メディア: 単行本 クリック: 15回この商品を含むブログ (23件) を見る なんというかすっごい時間かかっちまった。途中で『木曜日だった男…

ちびちび読む。 寒村から追い立てられ、巨大な難民キャンプへ詰め込まれ、ピラミッドのような宇宙船に押し込まれ、どこかの惑星に着陸したところまで。 いろいろ面白い。 短めの文章は、これでもかっこれでもかっというほど韻を踏んでおり、というかほとんど…

強制収容所(といってもいいでしょう)に集められた人たちが貧しく足りない食事を前に争う様子を描写した中の一文。 一つの鍋をいくつもの目がじっと見上げて争った。わめく者がいた。拳を振り上げる者がいた。いさかいを恥じて物陰に逃れる者がいた。女たち…

そのかわり、というわけではありませんが『下りの船』をちびちび読んだ。むう。 なぜそんな土地の枯れ切った厳しい荒れ野に暮らすのか?と思うような寒村。しかも彼らの住む家は“そだ”(粗朶と書くらしい。はじめて知った)を並べて屋根にしているような、『…