セーラー服と機関銃 【Sailor Suit and Machine Gun:1981】

なぜか見た。


セーラー服と機関銃 [DVD]

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ああ、角川映画っていうジャンルがあったんだな、という感じがした。セットがしょぼいな。ほんとうはその感じというのは相米映画ということなのかもしれないけど。


画質が酷い。なぜだかわからない。けど一部すごく粗くて、一目で酷いとわかるところがあった。あれかな、TVの地上デジタルに目が慣れてきた所為か?いや、でもほかの昔の映画でこんな感じはしなかった。


女子高生がメダカ(目高)組というちっさいやくざの組長になってしまうという設定。もちろん女子高生は薬師丸ひろ子。機関銃をぶっ放した硝煙に包まれて“か・い・か・ん”というシーンは超有名。だけど今回見直してほとんど意味がないことが分かった。だいたい機関銃自体しょぼすぎる。


あと星泉薬師丸ひろ子)もたかがヘロインのために、と言っていたけど、どちいさな包み程度の量のヘロインであのどたばたはない。


ということでまあリアルさはどうでもいいというかファンタジーなんだけど、なんというか気持ち悪さが漂う。たぶんこれは相米監督だから。


ヤクザの親分フトッチョを三國連太郎が演じていて、地雷で両脚を失ったとか解剖好きな変質者(手術室があるし、書斎には宇宙人のホルマリン漬けがあったりする)だとかへんな宗教団体を経営してるところとかいう設定。徹頭徹尾あのへんの不思議な世界のみに集中してしまえばそれはそれで面白かった(戦隊ものというかヒーローものとして)のかもしれないけど、後半だけってのはかなり歪な感じがする。


渡瀬恒彦と風祭ゆきのセックスシーンでまっ黒の矩形でお尻のあたりが隠されていたけどなにが問題なのかよくわからない。隠し方も手抜きというかなんだあれ?


冒頭の雨の中を走る車のシーンは撮影方法を考えると面白かったけど。『アンストッパブル』のほうがずっと凄いけど、なんかああいう小手先のごまかしってのは楽しい。


あと比較的若い寺田農がユーリョーさんにそっくりでびっくりした。


最後、新宿で撮ったらしいシーン。あれ『お引っ越し』と同じ終わり方で笑った。そういえばこの映画にもちんどんやが出てきて不思議な感覚を与えるけど『お引っ越し』でも琵琶湖での幻想シーンがあって、こういうところも似てるかなぁと思った。あんま変わってないのかもね相米監督って。


ま、主題歌は良かった。