時をかける少女 【Time Traveller, The Girl Who Leapt Through Time:2010】
見た。
- 出版社/メーカー: アニプレックス
- 発売日: 2010/10/13
- メディア: DVD
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なんとなく大林つながりで『時をかける少女』を思い出し、そういえば細田守監督バージョンよかったな、と見直したら主役の声を当てていた仲里依紗がその後この実写版『時をかける少女』で主演していることを知ったので見てみた。それくらい声優としてはよかったということで。というかひょっとしたら細田版をそのまま実写にしたのかな?とちょっと思ったりしたので見てみた。
結論から言うとですね、細田版でも大林版でもなく、この映画を撮った谷口正晃監督の谷口版でありました。細田版では大林版のヒロイン・芳山和子の姪・紺野真琴(仲里依紗)が主役だったけれど、今回の主役は芳山和子の娘・芳山あかり(仲理依紗)。
で、まあこのヒロインがどうであったかというとごく普通な女子高生に細田版のヒロイン真琴を少々混ぜたようなキャラクターだった。というのはところどころ真琴のような声で「え”〜」とか言ってたから。映画の冒頭、母和子が研究員として勤めている大学に合格したあかりが建物の中にいた母に向かって大声で「奇跡が起きましたーっ」って叫ぶところなんてガニマタだもの。あのガニマタはまぎれもなく真琴のDNAです。
お話はけっこう単純で複線もミエミエといえばミエミエで、予想を覆すような展開は一切なく、そういう意味ではつまらないと言えないこともない。だがしかし、である。
あかりは母の代わりに1972年にタイムリープするんだけど記憶違いで1974年の世界に落ちてしまう。ということは思い切り昭和な訳です。この昭和が程よい加減の昭和で、見ていてそこそこ面白い。聞けばほとんどのシーンは古めの建物やお店を利用してそのまま撮影したらしい。そういうことが出来る程度の昭和。
そのあたりの背景を楽しむことが出来るというのも悪くない。でもやっぱりこれが一番ですね。
仲里依紗かわえええええええーっ
いやぁ。正直申し上げまして仲里依紗の印象はとても悪かったんですね私。なぜかというとその昔深夜枠でちらっと見てしまった『ハチワンダイバー』という将棋・真剣師かなにかのドラマで秋葉原のメイド服(それも胸の谷間を強調した酷い格好)で化粧もなんだかケバイ感じで、そのとき私は
「なにこのブサイク!」
と思ったのでした。それ以降そのドラマはもちろんほかのものも一切見ていませんでした。それが、あーた、この映画見たですよ、したらこうですよ、
仲里依紗かわええええええええええええー!ナニコレ?ダレコレ?ダレこのかわいい子?
でございますよ。
映画そのものもシンプルで悪くない。細かいところもちゃんと作ってあるし話も悪くない。その上にこの「かわええええ」が乗っかってるわけですよ。ものすごーく可愛く撮ってある。若い頃の芳山和子役の石橋杏奈もかわいいけど仲里依紗は数段上を行っていた。
物や舞台は昭和だけど人がちょっとね、という点は否めないけれど、五徹役の青木崇高がたった一人で昭和臭を引き受けていてそれはそれで大成功していた。あんなに昭和似合うのはほかに出ていなかった。
微妙になげえよ、と思うシーンも里依紗眺めてればそれで済むというわけでまったく問題ありません。つい勢いで見終わった直後にコメンタリーをONにしてもう一回見てしまいましたよ。
コメンタリーで分かったのは映画作ってるおっさんどもは一人残らずみーんなドアホウ(いい意味で)ってこと。