邪魅の雫

邪魅の雫 (講談社ノベルス)

邪魅の雫 (講談社ノベルス)

えーっと、ようやく読んだ。


年末年始、電車での移動が多かったのでずーっと読んでいた。他にも積読というか読みかけでほったらかしのが沢山あるのに。


しかし。カバーを付けずに読んでいたけど、付けていようといまいと、あの厚さの新書を見たら京極夏彦だってことは一目瞭然だよなぁ。近畿圏の電車内で上半分小豆色のぶっとい新書読んでいたのはわたしですはい。隠し様がない(必要も無いけど)。


で、だ。内容といえば、前作よりはずいぶんとましだったかなと。講釈の部分も前作よりはよかったか。ただ榎木津礼二郎がもう少し動いてもよかったのにと思った。なんだかな。あの長さだし、もっと榎木津のキャラで笑わせてほしい。


お話といえば。なんだか黒澤明の『羅生門』ぽく。細かい叙述トリックを少しずつ重ねた感じかな。いまのところ『魍魎の匣』が一番好きかなぁ。造りよりも趣味が自分にあってる気がする。