七年目の浮気 【The Seven Year Itch:1955】

連休中に見た。





べつに特別編ではなかったと思うけど。


夏。それは妻子を避暑地に送り出したビジネスマンたちが独身時代にもどったかのように過ごすという危険な季節。ということで結婚7年目の主人公のリチャード(トム・イーウェル)は借家の2階に夏の間だけ住むことになったブロンド(マリリン・モンロー)との浮気に振り回されることになった。


なんというか、このリチャードという男はよくしゃべる。独り言が多くて、ちょっとアレな感じ(早口なので余計へん)で、言われて初めて感じたけれども、後半はもうちょっとまともじゃないレベルに達していて、かるくホラーになっていた。イーウェルの顔がやばいしね。


これに対してマリリン・モンローはすごくおっとりしていて間の抜けた感じなんだけど、馬鹿かというとそうでもなさそう、という不思議な感じの女性で、つまりこれはマリリン・モンローその人ではないかと。実際、家に訪ねてきた知人に対して、ひょっとしたらマリリン・モンローかもしれないぜ!見たいなことを言う台詞もあって、これはもう「マリリン・モンローの映画」というしかない感じ。イーウェルぱっとしないもん(実は最初 ウォルター・マッソーになりそうだったという。新人はやめとけ、という映画会社の意向でイーウェルになった。マッソー版も見てみたかったな)。というかマリリン以外ぱっとしない。


超有名な(とはいってもこの映画のシーンだとは知らなかった)地下鉄の列車の通過するときに吹き上げる風でスカートがまくれあがるシーンは、意外なことにマリリンのぱんつ写っとらん。


DVDの特典を見て驚いたんだけど、かなり検閲というか規制が激しくてビリー・ワイルダーはいろいろ大変だっったようす。これでも精一杯挑戦したらしい。もともとはぱんつもしっかり写っていたらしいし、映画では描写されていなかったけれども二人の間には具体的な浮気もあったらしい。


あとは、精神科医に対する揶揄がおもしろかった。ブラックで。


映画のなかで二人がデートで見た映画がこれ。





DVDのジャケットよりこのページの画像のほうがいいかも。


『大アマゾンの半魚人』【The Creature from the Black Lagoonは1954年の映画で、『七年目の浮気』はよく55年の映画。撮影中にはやっていた映画だからなのか、なにか感じるものがあったのか。マリリンは半魚人に思いいれがあったような台詞を言ってたけど、どんな映画か知らないのでわからない。