シャーロック・ホームズ 【Sherlock Holmes:2009】

見たーっ。


いやあ、おもろかった。なんつうかこう石畳にロゴが埋め込まれてるところから始まって狭い路地をだーっと馬車が走り抜けるところ(なんで馬車とか走ってるだけであんなにかっこいいんだろ。ドキドキするんだろ)。並行するように忍者のように影しか見えない男(ホームズだけど)が走り回る。


天気は悪い上に建物も道路も黒い陰鬱な町なのに産業革命(あ、空気も黒いのか?)によって妙な活気や熱を持ったヘンテコな雰囲気を漂わせているロンドンを見るだけで十分楽しい。


もちろん今まで見た記憶のないヘンテコなシャーロック・ダウニーJr・ホームズもいいし、同じくヘンテコなワトソンとの軽いコンビも楽しい。


ヒロイン、になるんだろうな、アイリーン・アドラー(微妙に峰不二子っぽいな、あれ。逆か、不二子がアイリーンに似てるのか)を演じてるレイチェル・マクアダムスはつい先日TVでやってた『きみに読む物語』でかーいーなーと思ったばかり。いや、数年たったいまでも十分いいわ。


で、ガイ・リッチーかぁ、『スナッチ』おもろかったよなと思ってたら、そのまんま。短いけどボクシングのシーンがあってやっぱりこれもよかった。というかあのハイスピードカメラで撮影した脳内シミュレーション(ダウニーJrの眼の下のクマがすんごいの)後に通常のスピードで実現させるってのはもうちょっと見たかった。シミュレーション通りに行かなくて焦ったりするバージョンも見てみたいし。


基本的にコメディで軽い感じなんだけどもときどきやり過ぎな感じで引いてしまったりした。そこがなんかおかしいの。コメディっぽい場面とシリアスな場面のメリハリが効くだろう、と思いながらもこう乗り切れないというか、なもんで引いてしまうんだけど。ブービートラップの爆破のシーンとかね。


でもいいの。全般的に良かった。特に好きなのは、序盤なんだけども仕事を依頼して帰途につくアイリーンを尾行する場面。


付け鼻をして、アイリーンを追いかける道中ぼろぼろになって汚れてどうしようもない感じになっていくホームズが、どんどんダスティン・ホフマンに見えてきて面白くてしょうがなかった。


どうみても続編ありそうだし、実際ブラッド・ピットにモリアーティー役のオファーがあったとか書いてあるけど(また『スナッチ』風賭けボクシングのシーンを撮りたいだけなんじゃないのか?)、あの役をやるのはどう見てもロバート・デ・ニーロ以外あり得ません。以上。


もいっこあった。音楽。なんか弦楽器なんだけどわかんない。バンジョーなのか?ともかくなんかの西部劇で聞いたことがあるようなそんな曲だった。思い出せ、俺。