グラン・トリノ

映画館でも見たけどDVDで。


最初見たときには気が付かなかったか、書き落したところをメモ。


いまさら気が付いたけど、お葬式の精進落としやっている隣で赤ちゃんが生まれたお祝いの儀式をやっている。ギスギスしてるvs和やかだけじゃなかった。

うちの手入れをきっちりとこなしつつ星条旗を掲げたポーチでビールを飲んで犬に話しかける。『敵』の冒頭で書かれていたような理想的な年の取り方。悪くない。

白人(車のあれは違うかも)はアジア系にも黒人にも負けている。

テラスにいるウォルトをバーベキューに誘うのにスーは庭の芝生を横切らずに正面に回っている。でもビールを餌にうまく連れ出したあとは庭から庭へと移動している。

スーの家で血を吐いたウォルトは誰に聞くともなく二階の手洗いへまっすぐ向かっている。外見もサイズも殆ど同じなのであの通りの家はどこも同じ間取りである可能性もあるけど、少し前に芝生の手入れがなってないことを嘆いた場面の台詞で、前の住人が見たら嘆くと言っているので、お隣同士で互いの家に出入りするくらいの親密な付き合いがあったことが予想される。勝手知ったる隣家の間取り。うめえ。

神父の話は毛嫌いしているけど(永遠の命を約束した迷信深い婆さんってのは亡くなった奥さんなのかな)、モン族の占い師の話は結構真面目に聞いている。新聞の占い欄は微妙(内容的には当たってることになるけど)。異文化相手のほうが素直になりやすいんだろうか。



タオがユアを誘って初めてデートに行くとわかった時にバスじゃだめだグラン・トリノを貸そうって言ったらタオが驚いて聞き返すと、貸そうともう一度言いながら自分で驚いているところとか、しつこくなくてちょうどいい。


少し間があいてから見たんだけどまったく褪せてない。面白かった。『ペイルライダー』とか『白い肌の異常な夜』なんかは微妙に軽く感じるところがあったんだけど『グラン・トリノ』はそういったことはない。あと1年、2年たってから見直した時にはどうなってるんだろうか。