ノウイング 【Knowing/2009】 いろいろと懐かしい

これを見てきた。


『ノウイング』オフィシャルサイト(音が出ます)


期待していなかった所為なのか、結構面白く見られた。


ただなぁ。やり過ぎというと、そここそが面白かったりするので、やってくれてよかったんだけども。事故のシーンがきつい。最初の飛行機墜落のところは、直前までは映画らしい画面で切り返しなんかも普通だったんだけど、落ちてからはいきなり手持ちカメラによるニュース映像のようになって、あれ?おかしいな?と一瞬思うものの、映っているものが結構凄いのでその違和感はすぐにけし飛ぶ。なんかこう、事故って現実感ないよねぇ(物理的なおかしさは感じない)というところが返ってリアルに感じる。


まあ身近なひとが事故にあったような人たちは見ないほうがいいかもしれない。それくらいリアルな感じ。


あと思ったのは、いろんな映画からの影響というか引用もあるのかな?そういうところが妙に面白かった。どこかナイト・シャマランの『サイン』のようだったりするし、見た目がアレな男たちは『未知空間の恐怖/光る眼』【Village of the Damned/1960】
光る眼 [DVD]
の子供が成長したようなイメージだったりするし、手持ちカメラっぽい手ぶれ映像は『HAKAISHA』のようだし、あれは『ダイ・ハード3』のようだし(この映画のほうが格段に上だけど)。


はっきりいって恐怖に近い感情がさわさわと背中や腰のあたりを這いまわっていた。ホラー映画で怖いと思ったことがない(大人になってからは)と常々申し上げておりますが、この映画ちょっと恐怖のようなものを感じました。恐怖そのものではない、なんかこう不穏で不安にさせるのは映像の所為なのか描かれた世界の所為なのか(音楽はたいして影響してないと思う。わざとらしい感じだったし)。ひょっとしたら怖いんだけど私が恐怖を忘れているだけなのかもしれない。


まあとにかく、面白かった。全部見せてくれるのかな?と思っていたら見せてくれたし(やり過ぎでちょっと褪めたけど)、満足しました。変な宗教映画のようなところはどうかと思うけど。


しかしねぇ、観客がバカっぽい連中が多くてねぇ。エンドクレジットになったとたん出ていこうとするバカが多いのは知っているけど、ど真ん中に座っていながら俺様の前を横切ろうとした豚みたいなおっさんおばはんカップルがいたのよ。あっちいけ、と反対側をさすとこっちのほうが少ないとかぬかすんで、真ん中に座ったんなら最後まで座ってろといったら、ぶすーっとしながら座りなおしたよ。豚がぶすーってほんと醜いからね。自覚もとうぜ。傑作だったのはこいつらのおっさんのほう。ぜーんぶ見せてくれてるのに「ようわからんかったなぁ」だと。しねば『真夏のオリオン』見てればいいのに。馬鹿にもほどがあろうが。いったいどこの病院から脱走してきたんでしょうかね、こいつら。