宮廷画家ゴヤは見た 【Goya's Ghosts/2006】

とかいいつつこれを見た。





なんというかハビエル・バルデムは強烈だな、やっぱり。


ゴヤがスペイン戦役をたっぷり見たところを映画にしたのかと思っていたら全然ちがった。全然ではないけれど、ん、まあ違う。


主な話としては、裕福な商家の末娘イネス・ビルバトゥア(ナタリー・ポートマン)がある日、兄たちと場末の居酒屋で夕食をとっていたところ、運ばれてきたブタの丸焼きに顔をそむけた瞬間を教会の異端者狩りの連中に見られてしまい、隠れユダヤ教徒として審問に掛けられ、裁判も行われないまま15年地下牢に閉じ込められるが、15年後、ナポレオンの軍隊がこれを解放するというお話で、主役はイネス。


いやぁ、ナタリー・ポートマンが凄い顔をするの。15年地下牢に閉じ込められるとああなるのね。ちょっと正視しづらいくらい。


話がイネスと教会、スペイン王室、フランス軍による侵略(自称解放だけど)、イギリス軍による解放といろいろあって、焦点がぼけてる感じ。イネスのストーリーを軸にしてスペインの劇的な時代を描写、ということだったのかもしれないけど、バランスというのかな、配分が悪い。


戦争の一番えぐいところが実はゴヤの絵をそのまま映しただけだったということでがっくりきているのかもしれないけれど。


教会の一番偉い人、どっかで見たことあるなぁと思っていたら『ジャッカルの日』のルベル警視(マイケル・ロンズデール)だった。そういやこないだ見た『日の名残り』にも出ていたな。ジャッカルからかなり時間が経つけれど見た目がそれほど変わってないことに驚いた。