ハプニング 【The Happening】

これを見た(当然ネタばれ)。


ハプニング


例の定期券&平日=1000円で見たんだけど、ちょっとなぁ。800円くらいならいいかな、という感じでございました。


実を言いますと哲也せんせのやつをチラ見してしまったので、引っ張られている可能性ありマスが。いやぁ、でもあれはないわ。


マーク・ウォルバーグ(エリオット)が理科教師に見えないってのはまぁいい。ジョン・レグイザモの使い方が勿体ないというのもまぁ置いておく。だがエリオットの妻アルマが許せん。役があほすぎ、というのはあるけどそれだけじゃない。たぶん彼女ズーイー・デシャネルはダイコンだ。下手だと思う。


まぁときおりおっぱい見せてたからこれも忘れてやってもいい。がんばればなんとかなる。でもね、なんだろう。どこが面白いのかわからんかった。製作費がものすごく少なかったんだろうか。人類を追い詰める敵を見せるために使ったのが大型扇風機というか送風機だけってのはいくらなんでもなー。安上がりだわ。


終わり方もすさまじい。一日程度で収束した異変に対する説明が、TVで似非科学者が興奮して、“自然なんてすべてがわかるわけじゃない!”とか言うだけだもん。まぁスピルバーグの『宇宙戦争』だって似たような理由だけどさ。赤潮みたいなもんというならいつまた起こるかわからんじゃん。実際リュクサンブールかどこかで起こってるし。ワクチンかなにか特効薬ができたのか?そんなわけないわな。なんで普通に学校いくかね。ガスマスク背負ってるならいいけど(それに両親死んで三か月、笑顔で学校はないだろ)。


ちょっと口が悪くオツムの弱いガキどもが射殺されたところだって、何ボケっと死体いじってんだよ。お前らだって打たれる可能性大だろうが。あほだろ。走って逃げた女の子だけがまともだ。かわいい。あれはいい。Gさんも好きだろうなぁ。


偏屈ばあさんのシークエンスはつまんねーなーと思っていたけどあれが山場だったらしい、とあとになって気づいて愕然としましたね。ひょっとしてシャマランはあの場面に行きつくまでに観客が「得体のしれない風」を怖がってると思ったんだろうか。そんでもってものすごい追い詰められて母屋と離れに分かれてしまった主人公が、ちょっと関係が冷え込んで壊れかけた夫婦が、その恐怖を超えて風に身を晒すところで涙を流すとでも思ったんだろうか(というか女の子まで連れ出すってふざけんなよ糞びっちめ!)。ものすごい馬鹿だろ。電車乗ってきょろきょろしてる場合じゃねーよナイト・シャマランよー。


これですんごい面白い映像でも見せてくれてればいいんだけど、木の葉や雑草を風が揺らすだけだもんな。草原を走る風があんな動きしないだろ。どうせなら思いっきり人間を追いかける意思をもった風にしとけよ。


だいたい公園を歩いていた人たちが急に立ち止まってフリーズしたようになるのってよくやってるじゃん、youtubeで。ノンフィクションでやってる分あっちのほうがずーっと面白いじゃん。





これ参加者に説明してるのセントラルパークでしょ。これ見てから考えのかもな。


それに、次々といろんな手法で自殺する人見せたかっただけ、ということだろうか。こんなネタでも、見せ方さえよければいいんだろうけどなぁ。結局予告編が一番よかったという情けない状態だ。愁嘆場がいらないというか映画をダメにするっていうのがよーくわかる一本でございました。はい。


追記:これ思いだした→元祖天才バカボン 第82話『キェンキャイキャキャキョンなのだ』


検索してたら、自分が前にも書いていた


昔、『天才バカボン』で、宇宙人の仕業で町中の人という人(バカボンのパパを除く)がみんな親指で会話するようになっていて、みんなが治った翌日、パパだけが一日送れで親指で話す人に変身していたというおばかなホラーがあったのを思い出した。




普段おバカなことばかりで賑やかだったのに急に一人ぼっちになったパパ。こっちのほうがよほど怖かった。


他にも覚えているひとを見つけた


この遊びは天才バカボン」のなかの屈指の傑作エピソード「キェンキャイキャキャキョンなのだ」を下地にしており、腫れてかわいい顔のついた親指をかざしながらすべての言葉を「キャキキュキェキョ」におきかえたキャキャ語でしゃべる、というそれだけの遊びなのである。

(強調は私)



ふふふ、傑作。