うっ

気がついたらまるまる4か月放置していた。当然ほとんど忘れている。なんてこった。


やっぱ読みづらい。なにか訳があるんだろうけど、日本語がなんかおかしい、というほどではないくらい微妙だけど、自然な日本語からほんのすこしずれている箇所がぽつぽつある。すらすらと訳すだけじゃなくて、なにか別のものを意識しながら、苦心してぎりぎりの線を選んでいるような。あれかな、柳瀬尚紀みたいな。いやわしは読んだことないけど。


谺の意味は最初に読んだ時にわかってたけど、こいつは読み流していた。

枝と枝の間に響く奇妙な谺といい、葉陰で鳴き交わす奇妙な鳥たちといい、わが家の系図は一風変わっている。

『バーチウッド』 p14




というか“同じ一族のなかで同じ名前が何度かでてくることを谺と呼んでいる”というネタばれ

一族の娘ベアトリス――谺だ―― 




は同じページにあるけれど、あとに書かれているので、そこからさかのぼらないと意味がよくわからない(ここに出てくるベアトリスは語り手と同じ名をもつ先祖ガブリエル・ゴドキンが結婚したローレス一族の女性であって、語り手の母の名前もベアトリス。ということですでに2つの谺の存在が判明しておるわけで)。

ということで、この「枝と枝の間に響く奇妙な谺」というのは「家系を示す樹状図の枝」の間に現れる「同じ名前」ということらしいとわかる。

わかると書いたけどひょっとしたら今でもわかってないかもしれない。「鳴き交わす奇妙な鳥」が何を意味するのか。これから解答が書かれるんだろうか。

ということで、これを読み進めるのが結構大変。これじゃぁ『消去』なんて一生無理かもしれんね。