そろそろ『ミノタウロス』を読もうと思い、20世紀初頭のウクライナについて調べようとしたが、これといった情報は見つからない。そういえば、以前の日記でトロツキーとかエリザベートとか出ていたなということを思い出し、もう一度調べる。ついでにウクライナの地図も探す。


wikiで見るとトロツキーユダヤ人で実家は富農。富農とはいってもお父さんがユダヤ人の町から南部へ移り、頑張って一代で築いたという。ということで、これは『ミノタウロス』に似ていることに気付く。ひょっとするとトロツキーの自伝というのは、当時のウクライナの事情といった大雑把な情報のための資料ではなく、もっと局所的な、というか、主人公の(背景の)ネタ元になっているのかもしれない。


ロシア、ウクライナで富農というとクラーク(富農)撲滅というキーワードも出てくる。まあ、革命の時代だし、文字通り天地がひっくり返るほどの大きな変化があって当たり前なのだろうけど、当時の富農というのはそれだけで波乱万丈が予想される。


あと一点、気になる話。扉の地図に1913年とあるので無関係である可能性が高いけれど、1922-23、1932-33の大飢饉。数字がすごい。1932-33年の飢饉はスターリンの政策によるジェノサイドということらしく犠牲者は400万人とも700万人とも(クメールルージュでも100万人)。凄まじい。生き証人も居るだろうから民族の記憶も新しく、恨みも相当なものじゃないかと思うと、EU寄りのウクライナというのも分かる気がする。


Genocide Gallery


当たり前だけど、物凄く重くて暗い。