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ま、『ミノタウロス』を読み終わっている人が続出しているらしいんだけど、こっちはまだパラパラ捲っただけです(なのでもう皆さんのウェブサイトにはいきまへんほなさいなら)。なんか紙質悪くないか?表紙は綺麗だし、もったいない気がするが。
で、世の趨勢に逆らって『鏡の影』独走してます。
- P36 緋色の背中をした百足 この場面は夜
- P35夕刻と表記がある
- P36暖炉に張り付いていた百足は暖かく
- P37 ベアトリクスの夢(契約?)を見る 夢だし夜
- p129 笛師のヒンツと道化のクンツ この尼僧院の場面も夜
- P148 第九章 神を廃止した修道院(賢明な修道士ってのは何故?) ここも夜から始まり、夜が明けるか明けないかのあたりで終る。イメージでは霧の深い早朝
- P180 第十一章 フィリッパ(とグァネリウス)登場 ここは月夜。
- P182 ヴァイゲルがアグネスが安置されている地下室に入る 外は夜(しかも地下室)
- P328 マールテンが息を失い土塊に。 真昼間、参事会員たちの目の前であっさりと。
なにやら怪しい妖しい(描写の腕の見せ所か)、でもはっきりと「超常現象だ」とは言い切れない場面を全編に渡って、配置しておいて、最後に本物を持って来る。シュピーゲルグランツやフィリッパの絡む半分本物の場面も含めてずーっと夜だったのに本物だけは真昼間に、衆人の前で起こる。これは意外性はあるよな。想像力(描写力も?)があれば現実の方がずっと面白いってことだろうか。
あと、ヘブライ語云々に関連で。
マールテンの額に浮き出た血文字(P328)はエメトからアレフを取り去ったメトで、ゴーレムに戻った(P108)ということなんだろうけど、ぼケッと読んでると思い出せない。それくらい初めの方に書いてある。こういう超ロングパス見るとなんだか推理物読んでるときのような気分になる。
この後は、レオ10世、マルティン・ルターにスペインから逃げてきた改宗ユダヤ人。こういう宗教とか歴史の話を勉強するよ。てい。
メモ:大蟻食さんの小説には双子がよく出るな。今回のは擬双子だけど。よくってほどではない?