ということで、無事『ミノタウロス』を手に入れたのですが、読むのが怖いので読みなれた『鏡の影』と『雲雀』を読んでおります。

暖炉の端に緋色の背中をした百足が一匹、張り付いていた。

(P36_L13)



背中が緋色の百足というのはサラっと読んでいたのですが、普段見かけるムカデにおいて赤いのはあのうにゃうにゃしている脚であって身体は黒いのです。でgoogleイメージで“Centipede”を検索しても見つかりませんでした。イマイチな結果のなかで一番近そうなのがこれ


http://pmo.umext.maine.edu/ipddl/centipede.jpgとか

http://animal-world.com/encyclo/reptiles/centipedes/images/VietnameseCentipedeWHSp_AP7I.jpgこれ。


どうかな。シュピーゲルグランツならもっと妖しくって綺麗なはずなんだが。身体が緋色で脚が朱色・黄色という組み合わせとかあればいいんだけど、まぁいい。


もう一個調べたのがここ。

フィヒテンガウアー様だろ」と床屋の女房は言った。「お城の奥方様の孫の。ビコッカでずどんとやられて以来、あいつは何時だってあんな顔色さ」

(P34_L12)



いまいち意味不明。で、読み進めるともう一度出てくるる。

そこまで聞いて、若いアルブレヒトは怒りと酔いに蒼褪め、ビコッカの陣中の酒保を蹌踉と立ち去った。(中略)戦闘の火蓋が切って落されたか落されないかのうちに、彼は腹を撃ち抜かれ、担架に乗せられてマルゲントハイムに帰って来る羽目に陥り、どうにか起きられるようになるのに半年掛かった。

(P53_L17)



で、地名らしいということが分かる。で、アイアコッカ=Iacoccaみたいだなということでbicoccaをググるとホテルとか出てくる。その辺をちょろちょろ見てもそれらしいのがでないのでbicocca+battleでググるとてきちゅう。


その名もずばりBattle of Bicocca - Wikipediaがトップに現れた。


ということで、wiki偉い!と思うと同時に歴史なんてさぱーりな僕に新たな試練が襲い掛かる(しかも英語だよ)。


The Battle of Bicocca, sometimes known as the Battle of La Bicocca, was fought on April 27, 1522, during the Italian War of 1521–26.



凄くないかこれ(ぱくり)。1522年の4月27日って特定されてる。第二章の頭(P28)に1524年という記述があるから正解だと思うんですけど。で、the Italian War of 1521–26.って、これもwikiのリンクがあるのでそっちへ飛んでみるとローマのカソリックプロテスタントの戦争らしいってことが分かる(気がする。だってほら、英語だし)。で、もう一度もどってビコッカの戦いを見るとOdet de Foixというフランスのおっちゃんの指揮するフランス&ベネチア軍が神聖ローマ帝国&スペイン&Papal States(教皇領)に完敗したらしい。


ほう。それでヒンメルスティーク&ジンメルンvsマールテンに繋がった。


場所はどこかいなとwikiの古い地図を見るとMilanの北、R.AddaとR.Ticinoの間。で地図でウロウロするけどわからん。ので、googleEarthでMilano探し、そこでbicocca検索するとヒット。


lat=45.51968, lon=9.209959.だとさ。北緯45.4,東経9.2辺り。残念ながら衛星/航空写真はボケてる。この辺り(?)→Google マップ

で、次。ボーレンメントはどこかいなと。ドイツっぽいよねとか思いつつ探したが見つからん。綴りがおかしいのかもしれない。ひょっとすると架空の街なのかもしれん。カタカナで検索するとここしか出てこない。


お読みになっている方にはおわかりでしょうが、『鏡の影』のボーレンメントは『黒の過程』のミュンスターのコミックヴァージョンです。



架空?どうなんだ?だれか教えてください。お母さん、梅干弁当おいしゅうございました。僕はもう疲れました。


コミックヴァージョンってなに?暗い元ネタのパロディ(軽いバージョン)ってこと?これもまた教えてください誰か。


で、ユルスナールとか読む羽目に陥るのね。俺だって顔色悪くなるわそりゃ。