漢字って格好イイ!

はい、はい、行ってまいりましたよ正倉院展。いやぁやっぱ雨が降っていて寒くてぬかるんでいた所為か鹿の糞が臭う。こりゃ絶対こけられないと緊張しながら行列にならぶ。が、しかし、その行列は入場のためであって切符を買うのは別の場所であったので10分弱損する。アホだ。


と、折れ曲がること三回、30分ほどならんで入場。展示物のほうはまぁまぁ面白そうに見えたんだけども、展示物よりもアサマシイ入場者の群れに苛々してしょうがなかった。特におっさん&おばはん&聞き分けの無いガキの3種類がどうにも厄介。こいつら義務教育を受け損ねてない?(チビはまだ受けてないわけだが)。しつけも受けてない気がする。そういう意味で、中高年=幼児なんだと認識。中高年の連中は臭いしね。これから団塊のボケどもがウジャウジャと街へ出てくるのかと思うといまからうんざりする。なんで、並べんのかね、静かに出来んのかね、押し入ってくるのかね。見ればわかろうが、状況が。氏ね。チビは許してやる。


と、展示物のほうへ話を進めるとあれだ、id:masacoさんに教えてもらった動物ものだけども、数はそれほどなかったかな。印象に残っているのが大理石のレリーフで戌と亥が絡み合ってる奴。どう見ても日本じゃござーせん。説明を見るとスキタイとかなんとかあったので当たり前か。いや、コレだけではなく、全体的に日本ぽさが感じられない。というか日本の趣味というか趣が変わったんだな。あのころは思いっきり大陸風。いつ頃から代わったのか。平安か鎌倉か。とにかく変。そういえば朝鮮語を話す集団も多かったな。これうちが起源だろとか言ってんだろか。そんな感じのもあったしな。


あとは、古文書。殆ど巻物。なかでも『東大寺献物帳 国家珍宝帳』これが凄かった。天皇から東大寺へ献納された宝物のリストらしいんだけど、ものすごい漢字の羅列。見たことないような漢字も多数。これで一文字ですよ→【馬四】これがちゃんとキレイに見えるようにバランスよく書かれている。そんな漢字どもがどんな軍隊の隊列よりもキタの国策マスゲームピよりもシっとならんでいる。


後ろでおっさんが昔の人は字が綺麗とか抜かしておったが(アホか)、あれはどうみてもプロです。すばらしい。しかもこちらもビシーっとならんだハンコの朱が文様のようで綺麗。意味不明だがすばらしく美しい。“あ、明日から通信教育でお習字始めようかしら”などと一瞬思ったが一蹴。


もう一つの古文書は仕事上の書類などで、こちらはいろんな人がいろんな字で書いていて、当然のように間違って書き換えたところや、書き殴ったようなところもあってホッと一息つける。昔の人だって(字が書けた)そんなもんだろ。いつもいつも写経のように綺麗には書けんだろ。つうか写経所に勤めたいっていう文書もあったしな。あれら美術品といっていいお経やリストはやはりプロの仕業なのだ。ふはははは。


ま、熊の皮だとか牛の皮、鹿の皮、大蟻食さんの好きそうなアザラシの皮なんて珍しいもので作られた鞍とか靴とか見た目は既に小汚いんだけども確かに宝物なんだろうなと思った。熊の皮ってすげぇよな。命がけ。


もう一個すげーと思ったのが、お経を包むためのスダレみたいな奴で、ほっそーい竹ひごに絹糸を巻きつけたほっそーい竹ひごを並べたものなんだけども、場所によって絹糸の色が違うので、模様が浮かび上がってくる仕組み。ある種織物より難しそう。で、ちゃんと残っている。絹なのに。


と、まぁゆっくり回っていたら日が暮れたので応挙は無理でした。とはいえ、余裕ぶっこいて奈良女の裏だか表だかわからんお茶などを頂きました。その席の脇に飾られてた竹(花がささってたかな?)に短冊が差し込んであって、僕が飲んでいたときに品のよさそうなお婆ちゃんが取替えに来られた。取り替えた新しい短冊にはなにやら書いてあったんだけども読めねぇなと思っていたらナナメ後ろのおばさんが意味を聞いてくださったのでオコボレながら内容把握!(でかしたおばちゃん。たまにはおばちゃんの図々しさも役に立つではないか)と思ったけど口には出さず。





その言葉は「啐啄同時」というもので、なんでもヒナが卵から孵るときに内側から殻をつつき、親も外からつつく、その様子を表したものらしく。何かを教え教えられるとき、師弟というものか斯くあらねばならぬというようなことを仰っていました。あまりにも納得したので笑ってしまった。ん?とするとあのおばあさんは学校の先生か。ふーん。品の良い教師など初めて見た気がするな。


と、まあ損はしなかったかなという感じでした。しかし、意外と疲れた〜