日本建築らしい道場のような板間、四隅に細い柱があるのみで、壁も戸もない。明かりも外からぼんやりと照らされているだけで暗い。


僕はその中で待つ。僕の周りには1人か2人の護衛のような人間がいる。僕は彼らに守られながら待つ。その道場が結界でも張られて安全な場所であるかのように感じるが、それには効かず、突破される。護衛は役に立たない。なぜなら彼らはそれを攻撃しないからだ。それと僕のあいだに入ろうとするが速度が違う。


だが、僕は何故か驚異的な跳躍力を備えており、道場内を飛び回り、時には天井と柱の隅に張り付くようにして逃れようとするが、時間の問題でそれに捕まる。捕まるというより追い詰められる。そしていきなり喰われる。腕や脚を一口で飲まれ、その瞬間飲まれた部分を失ったことに気が付くが、痛みが無い。一瞬で消滅するらしい。それは一口食いつくと直ぐに飛んで消えてしまうがまた次の日にやってきて僕はまた身体の一部を失う。


数日後、僕は手も足も失ったのに逃げようとするが、あまり動けず、とうとう頭を食われた。頭を失ったのに、ぼくは生きており、思考も出来るが、話せない。しかしテレパシーで伝えることが出来るらしく、あと2日から3日で完全に消えてしまうまでに何かを伝えようと考えていて、なんとか間に合いそうだと感じている。誰に何を伝えようとしているのかは不明。