山口の母子殺害事件。安田弁護士の活躍がにぎやかに報道されてるのはまぁ、そんなもんだろとは思うけど(弁護士とっかえひっかえしてれば永遠に引き伸ばせるもんな引継ぎ云々の話は)、ほぼ一色に染まってるあたりがやばいな。


なんつうか一般市民の感覚と従来の法律業界の感覚のずれが分かりやすい形で表にでてきた感じ(遺族ががんばって発言してきたおかげ)。ちょうど裁判員制度も始まるし、ある意味よい教材になる気がするな。


ほぼ完璧な遺族(追記:本村さんという方でした)。たった一点引っかかるのは、裁判で死刑にならないときは自分で殺すという点。自分で殺すというなら最初からやるというのが筋。裁判で戦うと決めたならどんな結果でも受け入れるしかない。勝ったら“勝訴”(当たり前か)、負けたら“不当判決”などと言うのはどうもな。


とはいえ、遺族のおっしゃることは非常に分かりやすいし、あの頭の悪い手紙をだした被告も分かりやすい(あまりにもひどいので故意なのではないかと疑う)。白黒はっきり分かれてるからなぁ。


なんか凄いですね世論というやつ → はてなブックマーク - 本村洋の復讐論と安田好弘の怠業 - 山口県光市母子殺害事件 : 世に倦む日日


はてなだけでどうこう言うのも無理があるかもしれませんが(と予めシートを敷いておく)。どうやらこの国はこういう↑状態で裁判員制度に突入するみたいです。これは非常に怖いですね(なんといっても人の命が安い安い。僕も死ねとか死ぬとか簡単に使うけどギャグだし。でもこの件では多くの方は本気らしいし)。なんで僕はいかなる犯罪・不法行為をも犯さないように極めて品行方正に暮らしていこうと決めました。よかったよかった。


まじめな話、法務省の人やら法曹業界の人たちにはこの状況を見て真剣に議論して、意見や情報を発信してもらいたい。あまりにもあちらの論理とこちらの感覚がずれているのでそこをすり合わせる努力が必要でしょ。向こうも分かりやすい言葉で説明する努力をして欲しいし、こちらも勉強したほうがいいし。時間が掛かるなら裁判員制度導入は先送りしてもいいし。って、義務教育でなんか教えてるのか?


で。殺人という罪には基本死刑という罰を与えるという意見(アガサ・クリスティを思い出すなぁ)もあるんだけども、そういう人は自分が裁判員になって誤審によって無実の人を死刑にしたことが明らかになった場合、当然自殺するんでしょうな。判断を誤って人を死に追いやったんだからな。死には死を。死刑絡みの裁判を仕切る裁判官はそこらへん頑張ってると思うけどなぁ。