Snatch ネタばれですよ

めまぐるしい場面転換といえばT&Dですが。この映画もすごかった。


ロンドン裏世界の賭けボクシングのプロモーターであるTurkish(Jason Statham)とTommy(Stephen Graham)[+GorgeousGEORGE]ちんぴらコンビ(+裏ボクサー)が86カラットのダイアモンドに絡んで事件に巻き込まれる。

Franky Four Fingers(Benicio Del Toro)がアントワープで強奪した86カラットの巨大ダイアモンドをめぐってベニチオ・デル・トロ(一回くらい生き返るかとおもた)の雇い主らしいニューヨークにいる(とは言えそれを示すのは机の上にあるI ♡ NYのマグカップとかエンパイアステートビルの置物といったみやげ物だけ)Avi(Dennis Farina)やらそのいとこでユダヤ人の振りをしたロンドンの宝石商Doug The Head(Mike Reid)やらやら裏ボクシング界というか裏世界の顔でやたらと人を殺しては死体を豚に処理させるという凶悪なおっさんBrick Top Polford=レンガあたま(Alan Ford)やら撃っても弾があたらないロシア人(グルジア?)武器商人Boris“The Blade”Yurinov やら逆に撃たれても死なない上に歯で弾丸を受けた殺し屋Bullet Tooth Tony(Vinnie Jones)やらケチな盗品を扱う質屋のSOL&VINNYやらPikeyと呼ばれるアイリッシュジプシーで殴り合いに滅法強いMickey(Brad Pitt)といった魑魅魍魎が組んず解れつ絡み合うお話。

これだけ多くのグループが絡み合う話でありながらお話はだいたい予想のつく範囲で進むので難しくはない。かといって全編を通してちりばめられるユーモア(カジノの空想とか犬とか事故とか暴発とかパイキーそのものとかいろいろ)と切れのいいボクシングのシーンがよい刺激になるので飽きるということもない。場面転換も上手くつないであってこれはタイガー&ドラゴンとかパルプフィクション(←古っ)の上を行く。音楽もいいしテンポもいいしバランスもいいのではなかろーか。最後のブラッド・ピットのボクシングシーンはかなりよい出来だったと思う。リアルに飛び散る血や殴り合いそのものもよくできているし、アッパーを食らって全身後ろへぶっ飛び(マトリックスのユルユルバージョン)、ダウンするとそこはマットではなく巨大な水槽になっていて水中に沈みながら、頭上に見えるマットの上でけられている現実の自分を眺めるシーンも既視感(トレインスポッティングかな)はあったけれどもそれでもよかった。音楽と編集の上手さか。とにかく終わってみると1時間40分程度の映画なのに2時間たっぷり見たような気がして、しかしやっぱり1時間40分の疲れなので心地いいかなという感じで元気が出た。

で、やっぱり最後はAviがダイヤモンドをてに入れたのか?

その他:
パイキーは字幕ではPikeyとなっていてwikiで調べるとあった→"Pikey-Wikipedia"
これによるとPikeyとはturnpikeの略したものでIrish Travellersをあらわすと。今では単に下層民を指すことも。映画中のパイキーたちの住むキャンプ場はその湿度の高そうな感じとか垢とか臭いなどが伝わってくるようで面白かった(最初の場面ではブラピはうんこしてたな)。キャンプ場内で遊ぶ子供が金をせびるところとか知らないくせにリアルさを感じる。ああいうのをメジャーな映画で描けるというのがうらやましい。日本でスラムやら在日やら被差別部落やらでああいうのは無理だろうなとおもう。あ、つまらない教育用の映画は別です。Snatchは単純なエンターテイメントだもんね。

で、主役のひとりターキッシュ役のJason Stathamをどっかでみたなと思っていたけどおもいだした。これ
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B級というかC級のアクション映画で、小学生高学年から中学生くらいがすきそうな男の子!つー感じのアクション連発。そうとわりきれば悪くないがま、ビデオで十分。どうやらパート2を作るらしい。