ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書 【The Post:2017】

見てきた。

「報道機関は政治家や政府に仕えるのではなく国民に仕えるのだ」とか「我々が権力の監視をしなくて誰がやるんだ」とか聞いてて恥ずかしくなるくらいのど真ん中直球のセリフがいまの日本の状況ではズコーんと突き刺さる。

主役はワシントン・ポストの社主キャサリン・グラハムを演じたメリル・ストリープということになるんだろうけど実際は群像というか状況そのものであってバランスも良い。もちろんトム・ハンクスも安定感あっていい。でも個々人の演技云々はたぶんどうでもいい。今のアメリカもそうだけれど日本もばっちしこの映画の状況とそっくり相似。政府が国民に対して嘘をついていた。まあ映画のほうはベトナム戦争であってその嘘によって多くの兵士が死んでいるので深刻といえば深刻。とはいえ日本だってたいしたもので公文書の改竄で、これをやられるとあらゆる公的なシステムが崩壊する。

より深刻だと思うのは日本の報道機関は終わってるところ。この映画ではニューヨークタイムズワシントンポストは政府から訴えられるんだけどほかの新聞社がひるむことなくこの2社に続く。日本ではありえない。

まあ羨ましいよね、理が通るってのは。

すこし気になったのは建国の父の持ち上げ方。すごいよほんと。三皇五帝のよう。

あとブレイキングバッドのベターコールソウルとマット・デイモン似のトッド君と可哀想なゲイルくんも出ていた。