ドリーム 【Hidden Figures:2016】

見てきた。これをアポロ計画で宣伝するというのはやっぱり頭おかしいレベル。

黒人女性3人が主役。それぞれ数学工学プログラミングが得意(プログラミングは自分たちの雇用を守るためにひそかに頑張って勉強した)。宇宙開発でソ連に後れを取ったNASAを舞台にで黒人女性として受ける差別を描いた映画で、これといって驚くようなところはないもののきっちり作られていて面白い。衣装や車その他60年代の風俗も素晴らしい。公民権運動に関する映画はもう手慣れたもの、という感じで安心して見ていられる作り。音楽も明るく楽しいのでサントラ欲しくなる。

ほんとうはもっともっとキツイ話として撮ることもできるんだろうけれどそういう映画はたくさんあるのでこれくらいのものがあってもいいかなと思う。『ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜』【The Help:2011】のほうが重め。

ずっと黒人計算部の女性たちを束ねていたオクタヴィア・スペンサーがトイレで上司であるキルスティン・ダンストに言ったことばが一番のセリフ。


You know, Dorothy
Despite what you may think
I have nothing against y'all.
I know.
I know you probably believe that.

ダンストが「差別意識は持ってない」というとスペンサーが「あなたがそう信じていることは知ってる」と返す。こういうの本当に好き。