007 スペクター 【Spectre:2015】

やっと見てきた。


冒頭のメキシコシティでのシーンがすっごいいい。死者の日のパレードが楽しそう。骸骨スーツに骸骨マスクをかぶったクレイグ・ボンドを追いかけてカメラが進む。途中から長回し。ミュージックビデオを見ているような気分。

そういえばタイトル前にお祭りを持ってくるのは『慰めの報酬』でもやっていた。イタリア、シエナのパーリオという競馬かなにかのお祭り。パーリオは知らないけれど今回の死者の日は映画用にエキストラ集めて全員に衣裳を着せてメイクしたっていうのをソニービルで見た。CGだと安くつくのになーっていってるスタッフがいた。


心配していたモニカ・ベルッチはローマ、イタリアに対しての儀礼的な程度にしか映っていなかったのでヨカッタ。なぜか苦手。顔に表情がないからかなぁ。ハローキティなんかと一緒。あれも嫌い。


映画は全編どこかで見たような007らしいシーンが散りばめられていて、期待しながらもどこか安心して見ていた。墜落しそうなヘリの体勢を立て直してOPに入るのは『ゴールデンアイ』のOPと似ている。ただまあ春画OPにはびっくりした。もうちょっとなんとかならんかったかな、とくにあの最後の方の巨大タコ東屋みたいなの。


悪役のレスラーのような大男がいいと思っていたら本当にプロレスラーだった。彼は走る列車から落ちて退場することになるんだけど、絶対死んでない。あとで出てくると思っていたけど出てこず、残念だった。死なない悪役というと金歯のジョーズリチャード・キール)さんだけど、ああいうキャラクターではないし、やっぱり『ゴールドフィンガー』のオッドジョブ(ハロルド坂田)のように感電死するべきだったんじゃないかなと思う。ギャグ映画にはしたくないから仕方ないか。


レア・セドゥが良かった。ソニービルでドレスを見たとき小さいくてほっそい人だと思ったけれどスクリーンではそれほど小さくは見えなかった。とにかく魅力的でよかった。モニカ・ベルッチだけだと憤死してた。