her/世界でひとつの彼女 【Her:2013】

見た。



近未来という設定がほとんどお金をかけることなくわりあい上手く表現されていた。主役のセオドア(ホアキン・フェニックス)は代筆をする会社の社員で、PC(イヤホン?)に向かって話すと手書きのフォントで表示される仕組み。多くの顧客を抱えていて中には10年以上代筆をしている家族もいて、人間関係なども細かく把握している。デスクの前で代筆することで様々な人びとの人生の一部を生きているようで、中途半端な感情を体験することで自身の結婚生活にも悪影響が出ている。これって代筆屋じゃなくても役者も似たようなものなので役者(ホアキン)の口からそういう台詞を聞くのは面白かった。


お話は対して面白くはない。人工知能というか学習能力を持つOSに恋することで起こるいろいろなエピソードを並べただけ。一番面白いのは近未来感をどうやって出しているかっていうところ。


高層ビルの立ち並ぶ風景はいろんな街を合成したように見えた。目立ったのは服装。男性はみなシャツをズボンの中に入れている。あとショルダーバッグを肩からぶら下げていること。アメリカから日本に来たひとが男なのにショルダーバッグを掛けて歩いているのに驚いたという話を聞いたことがあるので、向こうの人が見ればけっこう奇異な光景に映るんだろう。なんとなく余裕がありおっとりゆったりしているようなそんな未来だった。


もっと軽いコメディにすればよかったような気がするんだけどな。