鑑定士と顔のない依頼人 【The Best Offer:2013】

見てきた。


ジェフリー・ラッシュ演じる競売人っていうのかな、あのオークション仕切って最後に木槌たたく人、オールドマンのキャラクターはけっこう面白かった。あらゆるアンティークに精通、なかでも絵画は得意分野のようで世界の有名美術館からひきも切らないほど色々なオファーが来る。


で、ちょっと潔癖症気味だったり、もうおじいさんといっていいくらいのお年なのにずっと独身で通していたり、ちょっとルーズな相手には瞬間湯沸かし器のように激怒したり、図抜けた審美眼とオークショニアという立場を利用して価値は高いが知られざる名画を格安で落札したりと色々問題もあるけれど、この仕打ち(見ながら想像していた)は酷すぎるのではないかとずっと思いながら見ていた。


でも実際の映画ではそれ以上に酷かった。病院やカフェのシーンの時間軸がはっきりわからなかったのでなんともいえないけれど、それでも酷いなと思った。


映画としてはちょっと長い。○○されるまでも長かったし、○○された後も長かった。私はオールドマンがそれまで忌み嫌って持っていなかった携帯電話を持つようになり、それをあの部屋で使用したシーンで○○の可能性に気が付いたのでかなり長く感じた。


まあそれでも画は悪くないし、ジェフリー・ラッシュの演技もそれなりに良かったように思う。


見終わって気が付いたけれど、この映画、去年みたマドンナ監督作品『W.E.』に似ている。どちらも120分程度なので特別長い映画ではなかったにもかかわらず、すごく長く感じた(画はどちらも悪くなかった)。長いと感じるのも共通するなんらかの欠陥の所為かもしれない。