オブリビオン 【Oblivion:2013】

見た。


2017年スカブと呼ばれる異星人に侵略され月が破壊され地球も自ら使用した核兵器によって人が住めない星となって60年ほど経った現在。タワーの最上部に作られたガラスハウスに住む男女二人の人類。この二人が生き残った人類が住む巨大な宇宙船テットからの指令によって地球上で放射性物質に汚染された海水を浄化する巨大プラントを生き残ったスカブから守っている多数のボール型ロボット無人ドローンを保守・管理していた。


広大な荒地と砂漠。中盤まで画面に映るのはジャック・ハーパー(トム・クルーズ)とヴィクトリア・オルセンアンドレア・ライズボロー=マドンナ監督作W/Eの人!)だけ。


地面からつきだしたブルックリン橋の橋脚とケーブル、エンパイアステートビルの展望台は猿の惑星を思い出させる。ご丁寧にもティルトローターとドローンのドッグファイトシーンでは渓谷のそこから突き出した自由の女神のトーチが映る。


タイトルが意味する“忘却”(ジャック・ハーパーはミッションの妨げとなるとして本部によって古い記憶を消されている)からはトータル・リコールを思い出す。


ほぼ無人の地球上で淡々をドローンの保守管理を続ける一人の男は明らかに月に囚われた男から着想を得ている。あちらはプラントそのものの保守管理だったけれど。


オチは『インディペンデンス・デイ』だしスカブのリーダーはプレデターに瓜二つだった。


カニックについては『ウォーリー』を思い出す。色は白く形は流線型。ドローンは『ウォーリー』のともだちイブに似ている。


ほかにも『惑星ソラリス』や『マトリックス』を見るひともいた。言われて見ればどちらもなんとなく分かる。


とにかく古い感じで多種多様なSFの要素がぎっしりで懐かしくはある。でもじゃあこの映画独自の見所はどこ?と聞かれると「トム・クルーズかなぁ」となってしまうのだった。


ほかの惑星・文明を侵略するくらいの科学技術があってもドローンを遣り繰りしているのね、というあたりがヨカッタ。