ものすごくうるさくて、ありえないほど近い 【Extremely Loud & Incredibly Close:2011】
見た。
ものすごくうるさくて、ありえないほど近い Blu-ray & DVDセット(初回限定生産)
- 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
- 発売日: 2012/06/16
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これはもう主役オスカー・シェルを演じた子役のトーマス・ホーンの映画。
子役一発勝負というと『リアル・スティール』があったけどこちらは映画としてもきちんとしている。
2001年アメリカで起こった同時多発テロのときにワールドトレードセンターにいた父トーマス・シェル(トム・ハンクス)がビルの崩壊に巻き込まれて亡くなり父親っ子だったオスカーは酷いダメージを受ける。そこから立ち上がり悲しみを乗り越えていくお話。
特徴的なのはこの少年オスカーがアスペルガー症候群の疑いのある(診察を受けたがはっきりしなかった)、ちょっと“扱いの難しい”子供だという点。父親トーマスは生前そのあたり上手く対応していたため、その不在がより強く影響しているという状況。これが上手い。少年の演技もとてもいい。
9.11の遺族の映画というと他にも
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『再会の街で』(2007年)があり、これも中々いい映画だった。ただ一人残された男が主役だったために家族のつながりは殆ど描かれていなかった。今回はそこが違う。時々入る父トーマスとの回想もあるし母親やなにやら事情を抱えているらしい父方の祖父母(ユダヤ人なのかもしれない。あとドレスデンの空襲の経験)との関係もある。
まあでもこの子供が素晴らしいというのが一番。この少年少し前に見た『ドラゴン・タトゥーの女』の主役リスベットに似てるんだよね。環境というか世間というか周囲との関係について苦しんでいるというあたりの雰囲気とか。なんか顔も似ているような気がする(『ソーシャルネットワーク』のあいつとは違うんだな、なんでか)。
もう一点。冒頭タイトルが出てくるところで男が一人空を飛んでいるシーンがあるんだけど「正直よくやったなこれ」と驚いた。あれトム・ハンクスだと思うけどよく引き受けたなと。まあ役者なんてそういう稼業だけどさ。