曇り

寒さが戻った。


横たわった俺の胸に金属の棒がぶすっと刺さった。胸の真ん中あたりから入って背中に突き抜け、その先端が地面に到達したのが分かった。棒は長さが1mあまり、直径が1.5cmから2cmほどで、中空のパイプなのかどうかも分からない。


分からないけどとにかく酷く痛い。息をするのもつらく体も思うように起こせない。うう、うう呻きながら小さく身体を動かしているとそれを刺したやつが言った。それには仕掛けがあってその傷口は病院へ行っても治せない。そのままながく苦しんだ後に必ず死ぬと。


この痛みがつづくのか。治せずに死ぬのか。自転車さがさなきゃいけないのにと思いながらも、まあ仕方ないなという気持ちになったところで目が覚めた。