ハッピー フィート 【Happy Feet:2006】
見た。
- 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
- 発売日: 2010/04/21
- メディア: DVD
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やっぱり真冬に南極舞台の映画はちょっとなーという予断は当たった。吹雪のシーンはもちろん。綺麗にすきっと晴れているところで氷の上を滑っているペンギンたちはとても気持ち良さそうだけど寒いわやっぱり。夏に見るべき映画。
まあよく出来ているからこそそう感じるのかもしれないけど。よく出来ているといえばペンギンを襲うナントカアザラシやシャチはかなり恐ろしい。
お話はなんだかよくわからない。主人公のペンギンはコウテイペンギンのマンブル。卵の時期にお父さんがうっかり脚の間から落っことしてしまったせいか、ほかのペンギンたちより成長が遅い。そのうえコウテイペンギンたちは歌(心の歌)が歌えないといけないらしいのだが、マンブルだけはちゃんと声が出ない(両親はともにすばらしい歌手なんだけども。父親はどうみてもエルビス・プレスリー)。そのかわりということなのか、マンブルはみんなが歌っていると自然と両足が動き出してピッチのすばらしくはやいステップを踏んで踊ることが出来る。
で、その皇帝ペンギンたちはみんな幸せそうに見えたけど実はお魚が減っていて困っているらしい。そこでちょうど長老からダンスを嫌われてコロニーを追い出されていたマンブルが魚を捕りまくっているという「エイリアン」=「人間」と話をつけるために旅に出る。「人間」からもらったというネックレス(ビール6缶パックをつないでいるビニールのワッカね)を身に付けた預言者ラブレイス(なんとなくバリー・ホワイトな感じの教祖様)によれば「人間」は魚だけではなく生き物はすべて殺すといわれているらしい。
仲間たちがあきらめた後、ちょっとこれは無理だろうと思うほどの断崖絶壁からダイブしたマンブルはそのまま「人間」を追いかけて泳ぎ続ける。ここでちょっと雰囲気が変わる。なんかこうマンブルが聖者っぽくなる。『下りの船』のアヴを思い出してしまった。
ということで一気に雰囲気が重くなるんだけど、予想通りくらい話になる。浜に打ち上げられたマンブルを保護した、ということなのか水族館のペンギンコーナーで飼われているシーンになるとマンブルの目が死んでる。それを見ているガラス越しに透けて見える人間が実写で、これが想像以上に効果的。シチュエーションもあるしアニメーションと実写というのもあるけど、とにかく気持ち悪い。
マンブルはその後ダンスが人間にうけたせいか、解放されて故郷に帰るんだけどそこのとkろおがばっさり切られているというか描かれていない。結局最後まで人間が人間として描かれることはないというか、人間からみた人間として描かれることがない。これすごく気持ち悪いのね。なんかこうそういうところも含めて暗くて、後味が悪い映画でした。はい。