エルム街の悪夢 【A Nightmare on Elm Street:1984】

見た。





いや、びっくりした。なにがって主人公の女の子のボーイフレンドとしてジョニー・デップが出ていた。すんげー若い。一発で彼だとわかるくらいはっきりと当時の面影が残っているんだな、と。


映画自体はまあまあ。80年代っぽさ全開。切り裂かれる体のアップなんて「特撮」と呼ぶにも躊躇する程度の技術しかないんだけど、夢のなかで襲われると実際に怪我も負うし殺されることもあるという基本的なアイデアがいい。人間どんなに頑張ったって睡魔には勝てないし、悪夢のどうしようもない逃げ場のなさというのも誰もが経験しているだろうし。『ジョジョの奇妙な冒険』でもこういうスタントが出てきたような記憶がうっすらある。


ということでシリーズ化したんだろうけど、つづきを見る気は起こらない。ま、こんなもんでしょう。ギシアンやってるカップルがさっさと切り裂かれて無残に殺されるというのはこの手のホラーではお約束で、見ていて落ち着く。ふーっ。


ただジョニー・デップの殺され方が間抜けすぎていいところがさっぱりないというのは、今から見返すともったいない気がする。起きてなきゃいけないところでことごとく寝てしまうというただの阿呆だ。ま、それはそれでいいのか。


で、どことなく『ヘザース』に似ているなぁ(教会のシーンとか)と思ったらおなじニューラインシネマが作っていたのだった。この映画から数年であれになるのだからまあ頑張ったね。


しかしこのもう一方の主役であるハサミ男フレディ・クルーガーは生きていたときから多くの子供を殺した変態シリアルキラーだったというのはまったく覚えていなかった。なんつうかこう殺されて当然のやつが逆恨みでまたぞろ人を殺し始める、というのはちょっとどうなのと思うんだけど『チャイルド・プレイ』なんかも悪党だったしアメリカ人てああいうのを恐れてるのかもしれない。あ、でも『13日の金曜日』のジェイソンはちゃんと復讐するだけの理由があったな。コロンバイン高校の乱射事件のような映画あったっけ。これも微妙に復讐の理由はありそうなパターン。


次はやっぱり『13日の金曜日』なのか『チャイルド・プレイ』か。それとも『バタリアン』を見るべきか(みんな同じ箱に入ってる)。