アパルーサの決闘 【Appaloosa:2008】
見た。
- 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
- 発売日: 2010/04/21
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ちょう渋い。おっさんとおばはんしか出てこない。おっさんはエド・ハリスとヴィゴ・モーテンセンにジェレミー・アイアンズ、おばはんはレネー・ゼルウィガー。
ヴァージル・コール(エド・ハリス)とエヴェレット・ヒッチ(ヴィゴ・モーテンセン)の二人は西部各地の町まちで法執行官として雇われては移動する流れ者。悪党ブラッグ(ジェレミー・アイアンズ)に保安官を殺されたアパルーサの町が二人を雇ったところから話が始まる。
銃撃戦がすんごいドライ。ドライすぎてあっけにとられる。そこが逆にリアルに見える。ま、あっけにとられているのは町の議員のじいさまたちも同じだったので、ガンマンというものが異常なんだろう。
地味なんだけどなんで公開されなかったのかよくわからないくらい、いい出来だと思う。エド・ハリスが腕は立つが学がなく、いつもちょっと難しい単語で言葉につまると相棒のヒッチにたずねるという役で、これがなかなかツボにきた。服装はばっちり決めている。
学がない自覚はあるがぜんぜん恥じていない。ヒッチに単語を教えてもらうときも素直に聞くところがかわいい。禿のおっさんがかわいいというのもどうかと思うけど、ほんとうなんだからしょうがない。
モーテンセンのほうは南北戦争後退職した元軍人という役。8ゲージのショットガンをいつも抱えている。こちらはそれなりに教育もありそうなんだけど、ぱっとみ野蛮なガンマンにしかみえない。コールとは逆。
悪役のジェレミー・アイアンズは学はあるがあたまが弱いというか忍耐力に欠ける軽薄な感じで、どこぞの大統領のようなキャラクター。これも結構いいおっさんぷり。
紅一点のおばはんはゼルウィガーで、どうみても西部に似合わないのほほんとした女性なんだけど、その場のボスであればどんな男にでもついていくどうしようもないビッチ。しょうがないような気もするけど、わざわざ西部にこなければこんなことにならんだろうに、とも思う。
で、このビッチをビッチとわかっていて受け入れるコールがなんか悲しくてかっこよくて間が抜けていていい。
しかし、南北戦争というと『グローリー』を思い出すんだけど、その10年後の西部がこんな時代遅れな感じだったのかと驚いた。