フロム・ヘル
去年だったか買ったまま放置していた。ようやく読んだ。
絵がひどいだろ、いくらなんでも。顔の区別がかなり難しいほどぐちゃぐちゃ。コマ割が淡々しているのは別にいい。映画の絵コンテだと思ってりゃいいんだし。でもこの絵は駄目だろ。なんでこんなのにしちゃったんだろう。まあこの話の中ではけっこう重要らしい建物の絵は悪くなかったけど、でもなぁ。
上記の理由もあって読み始めはつらいものがあったけれど、ざっと登場人物が現れて話の大筋がみえてきたことろからはギュイーンと盛り上がって、一気に読んでしまった。それでも疲れたけど。
後半はなんとも形容しがたい感じで圧倒された。なんだあの糞爺。途中でなぜかTVが出てきて、あれ?なんだろ、見間違いか?とか思っていたけどそうではなかった。あまり説明はされていないので結構あたまを使って、時々戻って読み直したりして疲れるんだけど、面白かった。しかし絵が駄目だ。
下巻の最後に補遺としてアラン・ムーアの解説がことこまかに書かれているんだけども、これがすげえ。そりゃ解説載せたくなるわ、というくらい細かい。この漫画の原作を書くために、調べつくし考えつくした感じが良くわかる。そりゃ漫画だけどみすず書房から出ても不思議じゃないわ。
ということで、見た目もあいまってムーアさん化け物認定。ま、笑うとかわいいけどな、結構。ついったにも書いたけどアラン・ムーア=(バセットハウンド+ラスプーチン)/2です、はい。
ということで、俄然『ウォッチメン』が読みたくなってまいりました。