バンテージ・ポイント 【Vantage Point:2008】

見た。





90分弱と短めの映画。始まってから10分ほどでアメリカ大統領が狙撃され、直後に演壇も吹き飛ばされる。その10分弱の過程をいくつもの人物の視点で繰り返し見せられる。最初の3回ほど見たあたりで「いい加減ちゃっちゃと進めてくれ」と思うんだけど、そこからの加速が素晴らしい(ひょっとしたら『96時間』よりもいいかも)。


狭い街並みの両側に通行人がびっしりいるよう道路を凄い勢いでカーチェイスする辺りは否が応にもというか脊髄反射的に興奮せざるを得ない。


弟を人質に脅されて大統領を追い詰める特殊部隊員は『ボーン・アルティメイタム』でジェイソン・ボーンを追い詰めたあの男で、次々に護衛を倒していくさまがカッコイイ。というか同じ役者とかじゃなくて同じ人物じゃないだろうか。


あと実物がとんでもなくいい人だというフォレスト・ウィテカーさんがちょうがんばっていた。まあ、あの幼女が世界を救ったともいえるな。


で、私にとって主役だったのはデニス・クエイドで、武骨で要領の悪くて馬鹿正直なシークレットサービスというのがぴったりだった。昔はデニス・クエイド好きだったんだけどここんところ全然気にしてなかった。目が危ない感じに見えていたし。この映画でも最初のあたりではだいぶ危ない感じだったけど、どんどん良くなっていった。復活、と言っていい。私的に。