読んだあ。


革命前夜の地下出版 (岩波モダンクラシックス)

革命前夜の地下出版 (岩波モダンクラシックス)




ヴォルテール『哀れな男』を地でいったル=センヌの話は涙なくして読めぬわ。


ディドロ『ラモーの甥』とか。梅毒かなにかでおっちんだ貴族で詐欺師のおっさんとかいろいろ面白くて哀しい話がたくさん。物書きになりたいなんて思ってる人は読まない方がいいね、挫けるに決まってる。あ、挫けて他の道を探したほうがいいのか。


でもこの本のいちばん面白いところは最後の最後。先行する研究について述べるあたりからの一気呵成に書きあげたような異常な盛り上がりにあると思う。


まあ先行する研究にダメなところがあったからこそ自分自身の方法で調査したんだろうから当たり前なんだけども、彼らが、そりゃ駄目だろう、と素人でも分るような無理な筋立てをしているというのが意外だったな。


ロバート・ダーントンはヤリテだと思った。話が面白そうだ。講義とかどんなもんだろう。それともしゃべりはダメで書く方だけだろうか?



読む速度が遅すぎて凄く疲れた。面白かったけどさ。