パブリック・エネミーズ 【Public Enemies:2009】

これを見てきた。


パブリック・エネミーズ(音が出るよ)


ん。Dead or Deadか、いいねーっと。


ん。こないだ『アバター』のやり過ぎ気味だった大佐がなかなか渋い捜査官として出演していて、やっぱり押しの強いというかあくの強いというかすごい顔をしていた。すごいというか、赤いの。なんか体温が普通のひとより3〜4℃ほど高いんじゃないかと思うような容貌。舞台の人だったっぽいけど映画解禁したとたん売れっ子になってるということは評価が高かったんだろうか。ケビン・スペイシーも舞台のひとだったな。


ん。やっぱり主役のジョニー・デップに触れないわけにはいかん。登場したときからなんかおかしい。ドウラン塗り過ぎてるようななんつうか艶がなさすぎな顔をしていて、しわと言うかなんというか顔のアチコチニ灰汁が溜まってるような不健康な顔だった。はっきり言えば死相がありありと出ていたということなんだけど。


ということで結末は分かりきっている。ま、あの物理的な破壊具合をきっちり見せる(規模はたいしたことないけど凝ってると思う)あたりは『マイアミバイス』で対物ライフルで腕をふっ飛ばしたマイケル・マンだわと思う。演技はジョニー・デップに限らず微妙な感じ。抑え気味というかなんというか、見る者がそれぞれ考えなよ、といった表情ばかりだった気がする。マリオン・コティヤールはいい。クリスチャン・ベール、やっぱり鼻のとこのデキモノとった方がいいって、意地張らずにさ。


お話も淡々としていて、変に感情を捏ねまわすようなところがないし(恋愛や友情、民間人やっちまったぜどうしよー、とかやろうと思えば色々やれる展開ではあるんだけどやってないの)、かといって2時間30分の長さで飽きるということもなく、ということで変な映画だった。画面の色づかいは好き。あとなかなか当たらない銃撃もよろしい。


ん。よかった。


実は今日この映画を見た映画館、今月末で閉館するという。小さいながらも6つのスクリーンを持ったシネコンでソファも大きくて座りやすくなにより駅に近くて便利で、しかもどこかの系列でもなくちょこちょこ単館系のマイナーな映画も掛ける渋い映画館だったのに残念至極。1942年創業ということで戦中から始めたのかよ、やるじゃん、もうちっとなんとかならんのかなと思うんだけど、ガラガラ具合を見ると致し方なし。


北と南に大手系列の巨大なシネコンがあるんだけど、どっちもいかにも郊外なのだった。おれ田舎より郊外のほうが嫌いかもしれないくらい嫌っているので悔しい。メジャーしか掛けないしさ。