疲れてきたー

第4章

カンディードはおぞましい風体の乞食にジャックから貰ったお金を与えたところ、その男がパングロスであることが判明した。パングロスからキュネゴンド嬢がブルガリア兵によって暴行を受けたうえに腹をえぐられて殺されたこと、彼女を守ろうとした男爵も頭を砕かれて殺されたこと、夫人もバラバラに刻まれ、男爵の息子もキュネゴンド同様に殺されたこと、城館には木一本残っていないこと、ブルガリア領でアヴァール軍が同じ仕打ちをしたことでその恨みも晴れたといったことを聞いた。


さらにパングロスの梅毒が城館の侍女パケットから感染したこと、パケットは学識ある修道士から感染したこと、この修道士は老齢の伯爵夫人から、伯爵夫人は騎兵隊中隊長から、騎兵隊中隊長は侯爵夫人から、侯爵夫人は小姓から、小姓は神父から、神父は修道士時代にコロンブスの仲間から感染したことを聞いた。


カンディードはジャックにパングロスを助けるよう頼み込み、善良なジャックが自費で治療を施してくれたおかげでパングロスは片目片耳を失っただけで済んだ。パングロスは字が上手く計算が得意であったため会計係として雇われた。商用でリスボンへ行くジャックについてカンディードとパングロスも船に同乗した。


船上でもパングロスは最善説を説いたがカンディードは賛成しかねた。パングロスが理屈をこねている間に、嵐が迫ってきた。

メモ

第4章は約6ページ。あまり面白くはない。ジャックが完全無欠で聖人に見える。再洗礼派とはいったいどのような宗派なんだろう。梅毒の感染経路の文章は楽しい。