ジャッカルの日 【The Day of the Jackal】

これを見た。





むかーしTVで見たような記憶があったけどすっかり忘れていたし、なにより哲也先生がどれか一本選べと言われたらこれを選ぶと書いておられる。評価点は8/10なのに、10点の地獄の黙示録サム・メンデスの3作品(すべて10点満点!)を押しのけての一位。


むう。面白い。古い映画は古いというだけでイマイチだったりするんだけど、これは面白かった。ジャッカルの手際のよさ。なんという軽々しさ。ド・ゴールを殺っちまった日にゃ一生逃げ続けるしかない、これで最後の仕事だ、ということで一世一代の大仕事のはずなのに、ちゃっちゃと進めていく。しかもスマートだし、もてるし。確かに格好いい。アスコットタイを真似しようとは思わないけど…


対する警察側のルベル警視(副総監?)は見た目からして狸っぽい、どんくさいおいちゃんなんだけども、総監一押しというだけあって切れ者だったりする。秘書兼部下につけたキャロン役のデレク・ジャコビ(Derek Jacobi)。どっかで見たことあるなと思ったら名脇役っぽい。いっぱい出てる。サーだよ。


あと、フランスの警察がちゃんとしてる(外国で誘拐したりするけどね。まあイタ公だしいいかって)。田舎のおまわりさんまで結構きちっと仕事をしていて組織の強さってすげぇと感じさせる。


そうやってちゃんとした組織がきっちり仕事をして、徐々に追い詰めていくんだけどもあと少しというところで追い付けないままジャッカルはパリに入る。そして最後の最後まで引っ張られる。というか一発発射されてるし。受勲する元パルチザンだろうか、お年寄りがチビだったから助かったようなもの。というよりそういうキャスティングしてるんだろうな。でもあれはかなり偶然に頼ってるというか、まああのおまわりさんがきっちりしていたということなんだけども、もっと他にルベルが確信をもってジャッカルに追いつくという展開でもよかったのになと思ったり。ただ、あのおまわりとルベルがどういう言葉をを交わしたのか、わからないってのは上手い。


そうそう。ジャッカルはコードネームがばれたと知りながらフランス入りし、気の迷いなのかなんなのかしらないけれど男爵夫人を口説き落として同衾したりする。フランス入りしたのはともかく、モンペリエ夫人と寝たのが致命的だった。寝てなきゃ、寝不足で運転して事故をおこしたりしなかったはず。あれがなければ成功していたに違いない。まぁモンペリエ夫人(デルフィーヌ・セイリグ)はきれいだから仕方ないけどな。とてもじゃないけど40超えてるようには見えません。すんごいきれい。


美女は恐ろしい。