大蟻食、食って呑んで踊る

なぁんだ。いろいろ楽しかったので更新されなかったのか。いいことだ。

バルカン・ビート掛けて葉巻吸って踊ったり(クストリッツァの映画に出て来る、線路にコカイン撒いて吸うわ衛星電話でドイツのテレクラに電話掛けるわの、しょうもない悪親父になりたいね、とこういう時には心の底から思う——側に寄り付かれるのは御免だが)、。




このハイテンションひょっとしてダメ、ぜったい!じゃないでしょうね。ナチュラルならいいけど。


あのクストリッツァの描く飲んで歌って踊るおやじは癖になるね。音楽だけの所為じゃないわ。両腕を大きく広げて〜指パッチン。そのままゆるゆると左右に体を揺らしつつ、どこへ行くともなくふらふらと。あとひげ。バルカンのおっさんは獣臭そう。


ところで、ストーキング掲示板に書かれていたのでちょっくら本屋にいって読んできた。小説現代5月号。


いやぁ。ほとんど称賛のみ、という感じ。わずかに蛯原友里かわいいなぁ高橋克彦さんがちょっとだけ、「後半を盛り上げるために前半を抑えすぎ。わしが若い頃にはもっと掴みが大事だと教えられたもんじゃ」みたいなことを書かれていた程度。というか、これは『ミノタウロス』だけじゃなくて最近の作品におおいなということらしい。もっと掴みを!エンターテイメント性ということだろうか。


だがしかし、まったく逆のことを言っている人がいた。その人の名は伊集院静。そう、静アニイでございますよ、奥様。


最初の数ページだったか数行だったかで、ぐぐっと鷲掴まれたと仰っていた。そんでもってこの小説のすごい点のひとつは陽には書かずして、生々しい近代化の様子を描いた点にあると。なんというかさ、前にあった「西のほうのラジオ」云々という話と同じような視点だと思ったの。


まさかあのギャンブル狂の飲んだくれの体育会系のオヤジ(そこがよいのだ)が、あのような読み方をしておられるとは夢にも思わなかった。実は他の審査員の書かれた評も読んだけど、一番よかった気がする。というかしずかちゃんすげぇ。ほれなおしました。けっこんしてください。