口直し、と言うわけではないが結果そのようになった。真相は新作枠から外れたから。

パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド 2-Disc・スペシャル・エディション

パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド 2-Disc・スペシャル・エディション




こりゃおもしろい。一作目からだいぶ経っているのではっきり覚えていないけど、いちばん面白かったような気がする。


ディズニーにしては結構がんがん人が死ぬんだけど、そこがいい。イギリス海軍東インド会社の連中以外皆汚いってのもいい。海賊なんてほんと汚いし(そういえば、『墨攻』の兵隊やら民衆やらがぱっとみだけ汚そうに見せているだけで、その実小奇麗だというのが画面ではっきり分かるというのもダメさの原因だったなぁ。兎も角あれはあらゆるところ気が抜けた糞映画だった)。


ちょっと、というかかなり苦い終わり方ってのもいい。躊躇したジャックが結局いちばん幸せってのもいい。苦い終わり方といってもいちばん最後にはちょい甘いシーンもあったけど、映画館だとエンドクレジット始まってすぐ席を立つハゲが多いから見られていないやつも多いんじゃなかろうか。ああいうハゲは映画館に来なくていいからもっとこう言うのを増やせばいいと思います。


英海軍(東インド会社?)と9人の船長が率いる全海賊軍の対決は、巨大な渦を挟んだほとんど一対一の勝負になってしまったのはちょい期待はずれだったけど、それでも十分面白いと思わせるだけの濃い海戦だったしOKでした。ちょっと惜しいと思ったのはエンデバー号。両側に砲門が並んでいるんだけど、3段か4段くらいあって、あれがいっせいに火を噴くところが見たかった。まぁ、ベケットのあのスローモーションのシーンは素晴らしく美しい絵のようで、かなりグッと来たのであれはあれでよし。


細かいところも面白いネタが満載で、良く出来てる。あの石ころのようなカニさんもよかったし、海賊の王となったエリザベスたちとベケットたちが砂洲で会う場面も、なんかモリコーネみたいな音楽だなぁと思っていたら西部劇まんまだったりしてわろた。海軍と海賊のデコボココンビ計4名が並んでいたのにも盛大に吹いた。帽子投げろ→拾って来いとかも。


色々面白かったけど、やっぱりこの映画のMVPはジャックだなぁ。猿の。