ピュア 【PURE】

これ見た。


ピュア [DVD]

ピュア [DVD]




ちょwww、タイトル『ピュア』おおすぎ。アイドルのビデオばっか。どうなってんだ、こんちきしょー。そんなにピュアな女がいっぱいいるわけはない。しかも揃いもそろって水着とか有り得んだろう。公正取引委員会は取り締まるべきだ。これだって不当表示だろ。


ふう。焦った。映画だ映画。別にキーラ・ナイトレイだから見たというわけではありません。一本80円で借りられるというのでむんずと掴んだ10枚のなかに紛れ込んでいたということです。たまたま。


しかし、キーラ・ナイトレイって結構凄みがあるな。若いのにねぇ。いろんなことやってるのね。将来はエリザベス女王とかやるんだろうなぁ。ま、こっちは死んでいて見られない可能性が大きいんだけども、ちょっと見てみたい。


と、キーラはもうこれでいい。この映画、いちばんいいのはやっぱり主役のHARRY EDENだろう。なんか、ちいさなダニエル・クレイグといった顔つきの子供がいいんだわ。あの憂いを帯びたブルーグレーの目。帯びたどころじゃないんだけどね。初めての主演映画のために、憂いの壷に漬け込んだ3年物の目玉を嵌め込みましたって言われても疑わない。あの表情。


そんな憂いの深い10歳の子供なんだけども、動きがこれまた素晴らしい。身体の動きね。バイク漕いでもぐいぐいスピード出すし、始終ちゃっちゃか走り回っているし、ちょっとした手足の動きが決まってる。もう心底サッカー大好き少年みたいな動き。いい。


ま、描かれているお話は子供にとってはかなり酷い状況(ほんとにあんなことになっているんだろうか、英国)だし、それは結局最後まで続くんだけども、それなりにハッピーエンドになったのは、この子の軽いフットワークのお陰じゃないかと。もちろん、そういう脚本だし、冒頭からちょっと合わないんじゃないのこれ?と思っていた軽いのりの音楽の所為でもあるんだろうけど。音楽のほうは、違和感あっても最後まで聴いていると方向性それ自体はこれでよかったのかも知れないと思うんだけどちょっと音が大きすぎるかもしれん。惜しい。


あと、殆ど出てこなかったおじちゃんがなぜだかよく判らないんだけどもかなり効いている。このじいちゃんバナナの話しかしてないんだよね、実際。でも効いている。母と祖母との間には色々ありそうな雰囲気で描かれているのに、おばあちゃんはちょっと可哀想な扱いになっているのに、おじいちゃんいいとこ取りが過ぎますw。ま、おばあちゃんも、最後の最後には救われるんだけども。


そう、その最後のシーンは、うるさい音楽も消えるし、そればかりか台詞も消えて、ほぼ無音になるんだけども、ここ、かなりいい。結構な名場面じゃないかな、とちょっと思った。見たばかりで感情的なので自信ないけどさ。


ハッピーエンドなんだけど、一点だけ。ローズが可哀想。なんか見せて欲しかった気がする。ま、どうやったって蛇足になりそうだから仕方ないとは思うんだけど。ん。



追記:おう、ハリー・イーデンって『オリバー・ツイスト』に出てるのね。見てみるか。