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SF大賞についての日記。SF大賞ってこの前決まったんじゃなかったっけ?とおもっていたらあれだ、http://d.hatena.ne.jp/Projectitoh/20071216#p1を読んだんだった。なーんにも知らんのでこれ読んだときには円城さんというお方が獲ったのかとおもっていたら違ったのね。


SF大賞が決まったらしい。



最相葉月星新一 一〇〇一話をつくった人」が真面目に書かれた立派な本であることは認めよう。



絶対音感』の人ですね。認めようということは読まれたということですね。立派な本ということなのでそのうち読んでみよう。いや、『バーチウッド』まだだけどさ。


いかに、ん万光年の彼方を見詰めるのに忙しくて浮世で今何が起っているかなんて目に入りません、なSFの方々(日本SF伝統の「言語SF」だってさ――やれやれ、そんなレッテルに何か意味があると思うのは内輪だけだ。もう少し公の場で通用する物言いができないのか?)にだって、今年SFのレーベルで出版された作品には他に顕彰すべき作品があったことくらい御判りだろうに。

(強調は私)



ということなので総統はこの受賞には文句があるということらしい。“言語SF”という言葉を知らなかったのでI googled(『ラブソングができるまで』でヒュー・グラントが言ってた).


スノウ・クラッシュ』(ニール・スティーヴンスン)や『虐殺器官』(伊藤計劃)路線の言語SFになるのかと思いきや、(以下略

(略したのはおれ)



ということらしい。一応『虐殺器官』を読んだのでああ、ああいうことを指しているのだなくらいは分かった。ということで、この言語SF云々は『虐殺器官』のことらしい。で、大蟻食閣下の言葉を見るとあまりいい意味で使われることのない“レッテル”となっている上、外の人にとっては意味が無いということだし、伊藤計劃くんは落っこちてるので、「虐殺器官は日本SF伝統の言語SFなので目新しいものではない」とかなんとかいう理由でダメだったらしい、そのことがお前ら他に授賞するべき作品があったことを分かってたくせにあほかという感想となったみたい。


SF大賞のノミネートは

『失われた町』            三崎亜記

虐殺器官』             伊藤 計劃

Self-Reference ENGINE』       円城塔

星新一 一〇〇一話をつくった人』  最相葉月

『ラギッド・ガール―廃園の天使〈2〉』 飛 浩隆



お、虐殺しか読んでない。わからん。葉月たん以外で受賞してしかるべき作品はこの中にあるんだろうな。ないならないで、ノミネート発表時につっこみ入れてるからな。ということはやっぱり『虐殺器官』が獲るべきだったということだろうか。


ほぉ。確かに褒めてはいたけれど、そこまで評価が高かったのか。まぁ、確かに評価の対象は“言語SF(笑)”とは無関係な点だったしなぁ。現代世界における深刻なモチーフを扱う手つきのナイーブさだったかな。繊細さ。真摯な姿勢だろうか。

それでも、一度は愛したジャンルを仕切る「業界」のかくの如き劣化は、やはり悲しいものではある。

(強調はooh)



おお、これは珍しい。“ジャンル”という言葉を使っておられる。しかも認めておられる。レッテルというのも親戚みたいなもんだけど、こっち(言語SF)は認めていない。


じゃぁ。佐藤亜紀(あるいはそれぞれの作品)の属するジャンルはなんだ?ということになる。“なーなー、佐藤亜紀って小説家ってどんな小説書くのん?”と聞かれたときに、簡潔に答えるにはどうすればいいんだろうか。

‘異国物’のサスペンスを得意としてきた作家



ではダメなことは分かっている。


ワイルドバンチ』=「娯楽路線で書いたのは間違いない」



でもダメだ。


じゃあ、

佐藤亜紀の作品を特定のジャンルで説明することはできないよ、君。強いて言うなら佐藤亜紀というジャンルかな、はははははっ。



みたいな恥ずかしいことを言うべきなんだろうか。こんなこと言うくらいなら死んだほうがマシ。というか異国物のほうがマシ。


さて。どうしましょうかね。難しいので先送りにします。今日は、日記のなかで変更された点を挙げて終わりにします。

それでも、一度は愛したジャンルをめぐる「業界」のかくの如き劣化は、やはり悲しいものではある。

(強調はわたし)



“めぐる”が“仕切る”に変わってます。微妙ですが、意味がまったく変わって来る変更。ぼんやりしていた言い方からはっきりとした上下関係というか構造の存在を示すものに変わってます。また、最後の“終るべき〜”という一文は追加されたものです。


終わりにすると書きましたが、ああ、いちばん大事なところを忘れていました。お分かりですね。そうです、


てめえら付くもん付いてんのか、ああ? な宦官ども

(き、強調は、ぼ、ぼ、ぼくですっ)


うっひゃー!こえぇええ!当然分かった上でのことでしょうが、宦官には付いてません。権力・利権を手に入れる代償として自ら落としております。ま、もとより無いも同然だっただろうけどさ。


ぼ、ぼくがなによりしんぱいなのは間違って大蟻食さんに付いてるんじゃないか、あるいは生えてきてるんじゃないかってことです!


いやぁ、真面目な話するとね、これはあれだよ、“女は子宮でものを考える”と同じ物言いだぜ!PCばんざい!フェミばんざーい!