ごめんなさいごめんなさい

ジョン・アーヴィングのことですかね。読んだことあるようなないような。

結構面白かったが(と言うか、パパほんとにすごいわ。ちょっと感動した)、上善如水というか癖がなさすぎというか文章を読んでいる快感が皆無と言おうか何で言葉で書いているのかよく分からんと言おうか、読了後しばらくしてから、視覚的には格別どうということのない取りっぱなし系の映像がふと浮かび、でも結構面白い映画だったよな、と一瞬考え、違うじゃん映画じゃないじゃん小説じゃん、と狼狽するというのは奇妙な経験だ。

(強調はわたくし)


んんんん。これは結構、いやかなり面白い。これはこれでよい『考へるヒント』になるんじゃなかろうか。


癖の無さ過ぎる文章については〆の一文にも書かれていて

ここまで透明な、何の抵抗もない、何の味もしない記述というのは、訳者の努力の賜物であるにしても、ちょっとした奇跡である。いいこととは言わないけど

(強調はアタシ!)



んん。視覚的にどうということのない撮りっぱなしの映像(字が違いませんか?ひゅーらー)=無味無臭サラサラの記述ということだろうか。

それでも“結構面白い映画だったよな”という書き方をしておられるということはだね、大蟻食さんのいう“面白さ”のうち、大きな割合を占めるのが“味も臭い・匂いもあってサラサラとはしていない記述に起因する何か”だろうと、こう推測されるわけですね。それが今回のアーヴィングの作品については、別の面白さを感じたと。

読んだことないかもしれんね僕は。映画だけだったかな?アーヴィングってなんとなく村上春樹っぽいと思い込んでいるんだけど。そういえば、村上春樹についても、ご自身の趣味とはあわないけれどもそれなりに評価されてしかるべきといったようなことを書かれていたような気がするな。あれはひょっとして反語?僕はストレートに解釈したんですけど。

撮りっぱなしで面白いと感じさせる映画ってどんなものでしょう。お話(ストーリー)自体が面白いため、それをそのまま、特に手の込んだ撮影をせずに真正面から撮っただけだけど面白くなったということだろうか。それだと奇跡という言葉には釣り合わない。なんだろうな。例の“記述の運動”との関連で言えばどういうことになるんでしょう。シンプルな要素だけど配置が抜群に上手いとか?

そのためだけにアーヴィングを読む気にはなれんなぁ。塩野七生さんの『ローマ人の物語』延滞してるしなぁ。あ、話変わりますけど、塩野さんの文章ってところどころおかしいですよね?変なところ結構ありますよね?あれ誰も突っ込まないの?軽くてサラサラ読めてそこそこ面白いので好きなんですけど、時々これアカンやろ?というところが目に付くんだけど。あ、大体俺『バーチウッド』まだ手をつけてないじゃん。今年中に読む?来春第一弾にとっておこうかね。どうしよう。