狩野さんとデ・ニーロさん

起きるのがちと遅かったけど、とりあえず行けやッ!ということで行って来ました京都国立博物館


とりあえずMOVIX寄って映画の時間を見ると14:50からということでチケットだけ買って国立博物館へ。もっすごひさしぶりな国立博物館。なんか入り口のところごっつ変わってる気がするが。と、こっちもチケット買おうとしたら、看板に偽りあり。じゃない、看板に90分待ちの文字が。有り得ん。というか待ち時間のことが頭からすっかり抜け落ちていた。入ったころには映画始まるやんけ!


ということで三条まで戻る。歩いて。戻ったところで疲れきってスタバ。思わず寝る。起きる。おっと、時間だよ。すぐ前にあるMOVIXに。


キャラメル味のポップコーンとグレープフルーツのジュースのぼったくりセット買う。最上階までもって上がる。既に席が埋まっている。ど真ん中まですんませんすんませんと謝りながら進み、座った途端ポップコーンこぼす。嗚呼。嗚呼。天辺あたりのキャラメルたぷーりの部分が。が。


始まる。『グッド・シェパード』です。ロバート・デ・ニーロ監督、マット・デイモンアンジェリーナ・ジョリーがでてる。


エール大学の学生の時に秘密結社スカルアンドボーンに入って同期入社の泥レスリングしているところへ先輩からシッコかけられてぶち切れて入った早々やめると飛び出したけれども説得されて(すでに兄弟なんだぜ俺たち!とかなんとか)戻り、すっぽんぽんになって土壇場のような台に寝そべりながら、子供の時に死んだ海軍大将であった父は実は自殺でしたという秘密を告白して入社完了。


その後、デフだけどとても魅力的な女の子とぐっと仲良くなるんだけどもスカル兄弟の妹(アンジェリーナ・ジョリー)と一発やったら百中してしまって結婚。直後に第二次世界大戦が始まってCSSに引っ張られてヨーロッパへ出張すること6年。ゴチャゴチャあってグチャグチャになってでも仕事キッチリやって出世して真新しいCIAのビルにワンフロア全部おまえのもんだといわれて引っ越したところでEND。


始まる前にジェイソン・ボーンのほうのマット・デイモンが映っていたので、こっちも殴る蹴るがでてくるのかと思ったけどなかった。役人だった。それはそれで面白い。


いろいろ入れすぎたような気もする。耳の聞こえない女性とか、上司のジョン・ハートとか、実はスパイだったゲイの老教授とか、キモイ息子とか、詰めすぎかも(ジョー・ペシがあれだけってなんなんだろう)。


ま、なんだ。スパイってこういうもんだよ、役人だよ、消耗が凄いんだよというお話。奔放な感じはアンジェリーナ・ジョリーでいいんだけど、なんか傷ついた顔して涙流してもぴんとこない。殴るだろアンジェリーナだったらと。


と、まとまりのないこと書きましたが、取りとめないよねぇこの映画。ま、面白かったよ、長すぎてオシリ痛くなったけど。


ということで終ったらそとは真っ暗。おまえもう18時じゃねーか。ということで急いで博物館へ。と思ったけど渋滞すげぇ。ということでまた歩く。歩く。



付くとこんどは40分待ちの表示。まぁまぁか。結構すんなりご入場。


うっはー!つまんねぇ画が並んでるぜ。俺はやっぱ好きじゃないわこれ。とか思いながらも見る見る見る。


なんかね、漫画みたい。


『琴棋書画図襖(きんきしょがずふすま)』は、なんか輪郭がグイッグイッっと書かれた感じ。筆じゃないんじゃないのか?と。この輪郭の線は松じゃなくて竹だろ竹。と思ってると竹も描かれていた。やっぱり竹だよな竹とふむふむ一人で頷いていたら閃いた。これ筆じゃなくて竹を割って墨吸わせて描いたんじゃねーの?とか。


勢いだけの線かよ!とか思ってたら色鮮やかな花鳥屏風とかキンキラ金の屏風が続いたり。よく判らん。『花鳥図押絵屏風』を見て気付いたけど、あれね、右向いたのと左向いたのが対になっていたり、なんというのか様式。ぴたっと決められた感じ。やっぱあんま好きじゃねーわこいつら(狩野派)。


空中で身を翻した瞬間の小鳥ってのは好き。とはいえ多いな。全体的に鳥だらけ。面白かったのが、なんか女の子二人連れが良くしゃべってて、一人がしきりに「凹むへこむ」と見るたびに言ってたこと。感心していたようなので、あまりにも下手すぎてつまらなくて言っているわけじゃなさそう。ということはあれか。この子自身が画を描いていて、彼我の差に凹むヘコムと言っていたんだろうか。おまえ狩野さんと張り合う気かよ!wと。同じ子かどうか知らんけど、『梔子に小禽図』みて、「しょうきんってなに?」とか言ってるの。君ねぇ、画みたら分かるでしょ、クチナシの花と小鳥しか居ないでしょ!と。猛禽とか家禽とか知らんのだろうかね。ま、素直な少女二人連れというのは気持ち悪い年寄り連中の臭気を打ち消してかなり空気を良くしてくれたのでいいんだけどね。


とか思ってたら、来ましたよ、龍。すげぇなこれ『雲龍図屏風』(州信って人らしくて永徳さんじゃないみたいだけど)。特に左の龍。龍の体を包むというか龍が纏っている黒い空気がすげぇのよ、これが。ここで初めて思ったんだけども、描き直しってひょっとして出来ないんじゃないのか?って(どうも金屏風では金で塗りつぶして描き直したところがあるみたい)。白いところとか、最初からそのつもりでのこしておかないとダメでしょ。白く抜くというか。


で、洛中洛外図とか見た目どわーーーって感じだし金色金ぴかなので目立つんだけどつまらないのね。だけどすげー人が集まっているの。おばかホイホイみたいな機能を果たしていたの。そのお陰でその先にあったというか最後の『唐獅子図屏風』がじっくり見られたですよ。でけぇ。すげぇ燃えてる。斑紋が気持ち悪い。顔がこえぇ。巻き上がった毛がゴッホ。色もあれだし、やっぱ教科書とかに載せたくなるわと思いました。いや、教科書の写真は糞ですよ。でも実物見たひとがこれ子供に知らせとかなきゃとか思っても不思議じゃないなという意味です。


狩野さん一派はなんか鳥への執着が凄かったです。あと人や動物、鳥の目に力注ぎすぎです。おかげでかなり笑えました。


で、出口のところで買いましたよ図録。大蟻食閣下曰く“図録が超安値”だったので買いましたよ(というかそもそも狩野さんなんてのを見たのは大蟻食さんの追従追随金魚の糞。犬根性ですよはい)。いやぁ、2,500円は高いです。財布が空になりましたから。


ま、あの物(ぶつ)としての値段という意味ならば格安でしょう。倍の5,000円といっても安いくらいですね。さっきはあんなこと書きましたけど、ゆっくり洛中図でも眺めますよこいつで。貧乏人は金ぴかに弱いですからねェ。水墨とか色ねぇー!金返せ!ですから。


ということで、本来ならば行く気全然なかった狩野永徳展ですが、そこそこよかったです。獅子とか龍とか虎なんかがね。おおきに大蟻食さん。実は頭の中が昨日の続きなのか、石っぽくなっていたんですけど(化石化ガスを吸った所為ではありません)、すこしマシになった気がします。あ、これは歩き倒したからか。


で、御日記ですが。

某所で「‘異国物’のサスペンスを得意としてきた作家」と紹介されているのを見て苦笑する。



サスペンスなんてあったっけ?とか思いました。ないよな、多分。岩波(しかも世界!)のときは別の意味で手に汗握ったけどね。


で、だれがサスペンスなんて言ってんだ?とググッ鱈でましたよ一発ですよ。なんか色々面白いので、該当部分ざっくり行きますよ。

エンタテイメント小説

* 佐藤亜紀ミノタウロス』 講談社 2007年5月10日出版

* 熊谷達也『箕作り弥平商伝記』 講談社 2007年7月5日出版

* 山本一力『銀しゃり』 小学館 2007年6月4日出版

ミノタウロス』は‘異国物’のサスペンスを得意としてきた作家の新作だが、これはむしろバイオレンス・ストーリー。標題は、ギリシア神話に出てくる極めて粗暴な行為をする牛頭人身の怪物の名前。物語は、ロシア革命時期、無政府状態ウクライナ平原を駆けた3人の若者たちの乱行、機関銃つき馬車、時に飛行機を操って、当たるを幸い歯向かう敵をなぎ倒し、略奪し、女を犯すなどを描いている。ずうっとまえに映画で見た「俺たちに明日はない」を思い出したが、その映画のような趣わかずあまりの無法さに唖然。



なんだこれ。???まぁ、詳しくはWebで!じゃなかった、ライブラリトークで!ということなんだろう。ありがたいことに部外者でもOKらしいです。

このトークは、ライブラリー会員以外の方もワンデーチケット(2,000円)のご利用で、お申込なしでご自由にご参加頂けます。

(強調はわたくし)


客に向かって“頂けます”は頂けませんとか。すみません。


ここ見て、え”?お金いるですか?と思ったのですが、それが普通なんでしょう。逆に明治大学様が太っ腹だということなんでしょう。いいぞっ明治!前へ!


エライ先生らしいのですが、書いた本人に全否定されてしまうというのは結構きつかろうね。著者だから特権があるとかいう意味じゃないよ、もちろん。いろんな読み方していいんだし。とは言ってもねェ。


ま、個人的に、一番のポイントは以下の2点ですが。


環境情報学部…はぁ?なにそれ〜?


アカデミーヒルズ…はぁ?凄いセンスですね。


怒られたりしてぇww こわやこわやカ((((;゜Д゜)))ガクガクブルブル


追記:いつも酷いけど今日の日記は一段と酷いですね(自分で言うのもなんですが)。でも直しません。頭いたいし。