気持ち悪ぅ

これは気持ち悪い。

リチャード・ニクソン暗殺を企てた男 [DVD]

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サム・ビック(ショーン・ペン)という極めて冴えない男が主人公。オフィス用の家具のセールスマンをやっており、恰幅のいいボス(およびコピーのようなその息子)からよいセールスマンになるためにと、自己啓発系のテープや本を渡され、口頭でも色々と言われていて、それらがいちいち気に入らないらしい。


そしてその愚痴を修理工をやっている友達らしい、ドン・チードルに離すんだけど、しょうがねーよ仕事だろーがおめぇ。俺だって我慢してんだよ、ガキにも金が掛かるしな!と軽くいなされて終了。その友達に高圧的な態度で車が直ってないと文句を言ってきた客に、本人からは見えないような事務所の奥から銃で狙いをつける。理由は友達に失礼だから(しかも人種差別だろと)。


正直、ボス(だってサムに薦めた本が『The Power of Positive Thinking』)もドン・チードルも上品とはいえないが、このサムというあほを隣に置くととってもまともな人たちに見えてくる(いや、そもそもまともなんだけど)。サムは見ているだけで気持ち悪くなるほどのアホで、そりゃ離婚されるわ、と。離婚して正解です、Exワイフさん。


サムは要領が極めて悪い。空気を読まない/読めないならいっそ開き直ればいいのに、いつも中途半端なところでしり込みする。それでストレスを溜め、怒り、その勢いで行動を起こそうとするのにまた中途半端で止める。そうやって自分でストレスを練って練って増殖させている。うぜー!


それが収まらずに振り切れたところがニクソン暗殺計画なんだけど、これさえ中途半端で、無関係な一般人を殺して終了。きめぇ。


まぁ、ところどころアホすぎて笑えるんだけど、やっぱ気持ち悪い。もちっと豪快な嫁さんかもちっとファンキーなドン・チードルがハリセンでこいつの後頭部はたきまくったらなんとかなったんじゃないかとも思うんだけどなぁ。


犬を殺すのよくない!あ、ねこなんかを殺してる奴がこういう感じの人間ならやっぱ回りは気をつけないといけないな。ストレスが増殖して、振幅が大きくなってそのうち振り切れて、通り魔みたいな。