オーシャンズ13

オーシャンズ13』を見てきた。ルーベンの仇討ち(死んでないけど)という目標設定は始めの10分ほどで完了し、あとはひたすらその道のプロたちが着々とアル・パチーノのホテル攻略に勤しむ。テンポいいし、音楽もいいし、ぼけーっと見ていても十分楽しい。


11で少し気になり、12で薄れて13でまた気になったのが映像の古さ。画面分割もそうだけど、色合いも、ホテルの内装も全体的に古い。これは『オースティン・パワーズ』で出て来るギャグとしてのサイケデリックではなくて、画面の地のトーンがなんとなく古く感じるということ。ま、バート・レイノルズのようなヒゲはギャグだろうけど(予告で見たときは期待したんだけど、一瞬だった)、60年代から70年代の雰囲気は本気で使ってる気がする。ソダーバーグっていくつだ?子供の頃、再放送で見飽きた懐かしいものを再現してるんだろうか。


と。実は、今日は僕の隣の席にとっても短いスカート(パンツとかわらん)を履いたとってもよいにおいのするメリケンティーン二人連れ(異常にかわいい。日本女はイランとおもた)がいたんだけれども(ちゃんと映画には集中できた)、やたらスシだのてんぷらだのいってて、ヒロシマとか聞こえたからうっと身構えていたら(構えんでもいいけど)お好み焼きの話だったり、中でもタコヤキには執着していたようで5、6回タコヤキータコヤキーゆうてた。いや、そんなことはどうでもいい。


彼女たちがですね。映画の中で、ダニー(ジョージ・クルーニー)の部屋を訪れたラスティーブラッド・ピット)が、TVで流れていたオプラ・ウィンフリーショウを見て、おまえ見てたのか、いや見てないつけてただけだ、それにしては音がでかいじゃん、とかいいつつ、ダニーがちょっと恥ずかしいところ見られちまったみたいな雰囲気になったところで爆笑してた。特に、なんだかんだ言いながら二人して見入ってしまって、ラスティーが涙目になったところで大爆笑してた。たしかに面白いんだけど、オプラのあの番組の位置づけがわからんからなぁ。日本だったらさしずめ美輪明宏江原啓之の番組だろうかね。ま、いいんだけど。


個人的にはイカサマのさいころを作るために潜りこんだはずの仲間がメヒコの労働運動の火付け役になって、大暴れしたところが一番受けたんだけどなぁ。アメリカ人がメキシコ人に向かってお前らサパタわすれたんか?見たいな感じで詰め寄るところがワロタ。そういやあのポスターでも笑ってたな、メリケン娘。


一箇所よくわからないまま終っちまったところがあって、それはドン・チードル(スタントマンのところはかなりワロタ)がルーベンに書いた手紙。なんか裏の意味がありそうだったんだけどわからんかった。口惜しい。ビデオで見直すか。


冒頭、目出し帽で登場した男の歩く様子で直ぐにブラッド・ピットだと分かった。歩き方がトレードマークになるってかっこよすぎるな。おっと。兎も角、アル・パチーノがお口をあんぐりしてヘリコプターを見送るだけで終わりってのはイマイチ納得がいかないので、12のときのアンディ・ガルシアのように14に再登場するのではないかと期待している。勿体無いじゃん。


エレン・バーキン久しぶりに見たけど、一瞬キャメロン・ディアスかとおもた。いや、意外に良かった。『シエスタ』つながりで、本編前の予告に出てきたジョディー・フォスターの新作も期待。強引過ぎるか。


最後に。ホテルの評価のために潜入したおっちゃんと、オーシャンの仲間のメカニックの見分けがつかなかった。1100万ドルあたってよかったな、おっさん。