ほぉ。服 とな? 昔とった杵柄というやつだろうか。

いやあ、分別が何と言おうと、あたしゃいい服着た奴の味方だね。



うーん。僕は最近ゆにくろオンリーだし、味方にはなってくれないのね先生。まあよい、強敵と書いて(以下略)だし、味方以上に濃い(こゆいと読んで)関係を目指すんだ。


ところで、カズオ・イシグロ君エモい批判を契機に文句方面がかなり活発化してきたようで、文句(質問)もさることながら大蟻食さんの回答がかなり力が入っていて面白い。といいつつ、あまりに長いのと頭痛の所為でちゃんと読めてないのだ。だがしかし、ちょっとばかし気付いたことをば。


まず、いきなり核心のひとこと

きちんとした文面でのご意見をいただき、非常に嬉しく思っております

(強調はわたくし)


これですね。あの『わたしを離さないで』批判(批評)はある種の釣りだったのです。そして今回、“ともたろう”さんというお魚さん(高級魚か?)が釣れたということですね。ま、鰯というと鰯に悪い、殆どオキアミだろというのばっかりだったところ“ともたろう”さんは白身魚として登場されたのです。


可愛いピンク色の絵具をチューブから出してそのまま塗りたくったものを、ね、可愛いでしょ、と言って差し出されても困る、というのが、簡単に言うなら、私のエモ小説批判です。



この比喩はとても分かり易いですね(そのあとに続くエチケットシートがまた、大蟻食さんの本気度を表してますね)。ご自身でも“おっ、俺いま上手い事言った?言ったよね?”くらいの自己満足エンドルフィンがご褒美として分泌されたかもしれません。僕のような素人にとってはそれくらい分かり易いありがたいお言葉でした。


私がエモに関してひどく口うるさいのは、放置しておくと小説というものがどうしようもなく単純で平板な代物に還元されてしまうという危機感のためです。



これね。やっぱり啓蒙なんだよ。それは書き手としても読み手としても、サプリエモエモ小説に埋もれてしまうのを恐れてるということが動機だと。それをひとりで延々垂れ流すよりはダレカとの対話、討論形式にしたほうが分かり易いし、興味も引きやすい。しかも今回はカズオ・イシグロで評判も上々な『わたしを離さないで』が餌。


これは僕の偏見かもしれないけれど、カズオ・イシグロなんてブッカー賞獲ったつっても一般人(いや、その)には殆ど無縁だと思うのですよ。イシグロ読んでる人達ってのはそれなりの読書家(量も質も)だと思うんですよ。彼らをターゲットに、斬った張ったの大立廻りを演じて、大勢を敵にしながらも幾人かをこっちへ転ばせることが出来れば上出来かと。しかも『ストラテジー』にあったように、古今東西の他の(芸術の)享受者との勝負を実演しておられるわけで。そういう意味では大蟻食さんにとっても“ともたろう”さんの文句はGJ! といったところなんでしょう。

なにはともあれ、相変わらず心臓と心だけは丈夫なご様子でなによりです。


と、思いきって単行本を購入してからほんの数ページしか読んでないのに、もうお腹いっぱいな気分になってしまいました。責任者でてこい!


あ、一躍トップランナーに躍り出た(ん?重複かこれ)ぷり様の『天使』に関する文句についてはまた今度。結構自分が思ってたことと被ってたので読み甲斐がありそうです(で、だれが最初にぱんつの色を質問するのかってレースは終わらなかったようで、いつの日か(えーっと、末期癌でも告知されたら)僕が逝くぞ)。