FLAGS OF OUR FATHERS

父親たちの星条旗』だけど、どっかで見た顔があるなぁと思ったらドリームワークスプライベートライアンとかバンドオブブラザーズとかいろいろ出ていた。あとイギーがリトルダンサーだったし。


それはそうと日本兵があまり出てこない。全く絡み合うことなくただ殺しあう。あうっていうかね、弾を撃ってる連中くらいにしか出てこない。ま、硫黄島からの手紙でやるんだろうけど。戦闘場面では摺鉢山が要塞化していて、彼方此方から弾が撃ち出されるのを見たけど、日本兵はよくあんなもの作ったなと、そんでアメリカ兵はよく落としたなと。いまならバンカーバスターあるけどね。


思いっきり濃いところは多分映し出されてない。イギーの最期も映ってなかった。手紙のほうでやるんだろうか。


父親の歴史を追いかける息子=語り手の顔がはじめは陰になっていて映ってないけれど、話が進むにつれ少しずつ見え始める。これが何故なのかがよく判らなかった。見るものに余計な情報を与えないで置こうってことだろうか。島であった出来事を客観的なものとしてみせるために。


ま、何が凄いって、生き残った英雄3人が本土に送還されてから戦時国債のセールスの広告塔として引っ張りまわされるんだけどもお家に帰れたのが戦争が終わってからってこと。どんだけ引っ張るねん、財務省。しかしアメリカさんも国庫は破綻してたと言ってた。あの写真に始まるキャンペーンがなければ無条件降伏までは行かなかったんだろうか。んなこたねぇな、たぶん。中途半端に体制が残るよりはすっぱり切れたほうがよかったんだろう。とはいえ、早く終わったほうが死者は少なくて済んだかもしれないけど。


で、一番驚いたのが映画館の混みよう。殆どが『デスノート後編』ですってよ、皆さん。後編ってことは大抵のお客さんは前編を見ているはずで、その前編ってこの前TVでやってたやつでしょ?アレを見た後で後編を見ようってのが老若男女問わず(いや、ちょっと問うか)いーっぱいたーくさんいるのね。すげぇよ。ビビッたよマジで。やばいよほんと。侮っていた。これはナントカしないといけない気がしてきた。


そうそう、予告も見た。反町隆史がチンギスハーンやってるやつ。角川さんとこの。馬が走ってる場面と反町の台詞で萎えた。角川の文字見る前に萎えた。ま、見ないな。


あと『硫黄島からの手紙』は、俳優がなんかこう演技・演技してて(渡辺謙でさえ)、見る気が薄くなった。『星条旗』もアメリカ人が見たら演技臭いんだろうか。一番酷いのが中村獅童。あれいっつも同じな。身体がひょろひょろもやしだからなにやってもダメだわ。なんであんなのがのべつ幕なし映画に出てるんだろう。大根もええとこ(歌舞伎役者としてはどうだか知らん)だろ。酷い。あれは酷い。


『ザ・ディパーティド』はちょっと動いた。マット・デイモンレオナルド・ディカプリオの組み合わせも面白いけど、なんといってもジャック・ニコルソン。ええ感じで悪役やってるみたいに見えた。最近は頑固だけど人のいい親父みたいな役ばっかりだったし、こういうの見たかった! と、どっかで聞いたような話だと思ったらこれ『インファナル・アフェア』のリメイクだったのね。と、アンディ・ラウつながりで『墨攻』。これも動いた。原作は漫画だけどさらにその漫画の原作が酒見賢一(!)『墨攻 (新潮文庫)』だしね。


映像は、なんか、ジェット・リーリー・リンチェイの『英雄・HERO』っぽくて、ひょっとしたら中国風にグダグダになってるかもしれんけど城市を取り囲んだ軍勢は反町ハーンの騎馬よりはずっとよかった。