ミノタウロス(ネタばれかもしれません。ご注意を!

ああ、途中眠ってしまったりしたので3回から4回に分けて読んだ。なんつうかね、これ。ところどころよく分からない/すっきりしない表現があるんだが、それについてはまた今度。誤字誤植の類は見当たらず。


で、内容なんだけども、あれ? 名前なんだっけ。まだ出てこない? またか!やられた〜w まいいや。


【ぼく】の一人称というのかね、ひとり語りで話が進む。で、この【ぼく】が自身について、世界には【ぼく】とそっくりな環境で生まれ育った【ぼく】ではない誰かがいて、いくらでも換えが利くという下りがあるんですけど、【ぼく】連呼されていて、なんか雰囲気が村上春樹っぽいんだな。いや『海辺の過負荷』しか読んだことがないから、いい加減な感想なんですけど。あとギムナジウムだとか実科学校という単語を見るとあれ、ヘルマン・ヘッセっぽいし。何ていったっけ、忘れたんだけど“少年の成長物語”みたいな感じなのかと思いました。


あと、日記だとかユリイカを読んでいる所為で、あ、これはドストエフスキーの『悪霊』なのか(アナトーリ云々)とか、ポトツキってこりゃトロツキー?とか思ってしまう。あ、村上春樹amazonランキング@フランスで触れられていたから思いついた気がする(殺さないでください)。


あとはね、佐藤亜紀先生はね、下調べが凄いんだが、大仰ではなくさりげなく書き込むみたいによく言われている(多分)んだが、実家の農場で雇っている日雇い労務者について、夜盲症患者と油脂類増配について書かれているところなんて、そうだろ?ここだろ? なんて思った。という具合に、余計なことばかり頭を過ぎるんで素直に読めない気がする。やっぱ一回で読みきってやろうってのはぼくには無理です。頭空っぽで読んで、次から余計なことを考えつつ読んでいこうと決心しました。あ、光や色や温度、音の変化もチェックするぞ。


父親や母親、叔父さんについてはそれなりに情報が出ているが、兄については出てこない。そのうち、“え?兄貴ってこんなやつだったのか?やっぱ同じ血を引いてるんだな!”みたいな展開になると予想。で、【ぼく】はこの1年の休暇をどう過ごすのだろうか、すげー気になる(イワンカワイソス)。