風が追い風
寒さの追い討ち。濡れ落ち葉。
脳梗塞からの“再生” 〜免疫学者・多田富雄の闘い〜
涎や食べ物を垂らしながら食べる姿や、療法士に支えられながらリハビリで歩く姿は全くの白痴あるいは重度の痴呆症患者だが、そのまなざしと機械を通して発せられる言葉は。やはりあの本を書いた人だ。ほんの少し動いた右足の親指の先に見た希望。そして生還してから4年たった今なお地獄の只中だといいながら奥さんの前で時折起こる笑い。地獄の中で唯一没頭できる能。話すこともままならぬいまでも研究者としての自分を訪ねてくる後進。ガンという追い討ちをかけられても逃げるでなく進む。愛と勇気と希望ですか。アンパンマンより恵まれてるねえ。
しっかし孫がかわいいのはいいんだけど、論文でいないないばぁやってるよこのじいちゃん。あかちゃんに悪影響を与えねばよいがの。ともかくみっしりと生きることで詰まった日々に見えるのはNHKの編集の所為なのか多田氏がほんとうにそういった時間を生きているのかわからないまま目を離すことができず、結局最後まで見てしまった。眠い。
1リットルの涙のあとでこれを見るとなあ。嚥下障害とかリアルというか本物だし。それでも笑う。
そういえば今月のユリイカで特集してる野坂昭如もぶっ倒れたんだよなあ。野坂のおっさんと殴りあった大島渚もだ。パンツを穿いた栗本慎一郎も。なんとなく共通したものがありそうだけどわからん。めがね?メガネ男子か…