チェ 39歳 別れの手紙 【Guerrilla】

これを見た。


『★CHEチェ 39歳 別れの手紙』


うむ。噂に聞いていたとおり、Part1よりも眠くなるような内容だった。これはお家でPart1,2とつづけて見るのがいいんではないだろうか。どうせ、長いから分けただけであって、内容で分けられているのではないのだし。


もし、Part1で輝かしい成功やカタルシスを感じるような展開があったなら、Part2で描かれる革命の輸出の失敗とのコントラストが効いてくるんだろうけど、地味だものPart1も。いや、キューバ革命は前例がないような大成功を収めてるんだけども、なんというか劇的な(映画的な意味で)描写がなかったので。


じーっと頭から最後までぶっ通しで見てみよう。いつか。


ボリビアでのゲリラ戦はただもうひたすらアメリカの後ろ盾を得た政府軍にジリジリと削られ、追い詰められるだけであって、気楽に見ているだけの私でさえしんどい。行軍の途中、お馬さんにまで見捨てられて、鉈で八つ当たりするゲバラとか、涙出るな。みんな何がしかの失敗をしているが最大の失敗は私が喘息の薬を持ってこなかったことだ、とか正直に言われてもな。それでもついて行く部下も泣けてくるな。


医者は居るけれど(ゲバラね)、薬も満足な医療器具もないジャングルで一発弾を喰らったら、延々と苦しんで苦しんで苦しみまくるというあられもない現実が映し出されていて、ああ、ゲリラなんてやるもんじゃないなと思いました、はい。ただ、あそこまで追い詰められて閉塞感が漂うというか閉塞感しかないような状態でなお正面切ってゲバラに反抗する連中がいない(せいぜい逃亡か「坂を転げるなら落ちるとこまで落ちるだけ」とかいう諦め混じりの愚痴を言う程度)ってのは不思議だ。Part1でも同じだけど、なぜあそこまで大物扱いされるようになったのか、民衆から支持されたのか(ほとんどそういう描写はなかったな、そういや)、そういったあたりが不明なままで、気色悪い。南米にも不明省があるんだな。


ボリビアでは農民の支持がなかった、というのが失敗の一因とされているらしいけど、どうも軍隊と農民が全く別次元の人間らしい、というのが影響してるような気がした。なんというか、あれはそのインディオでしょう、あの農民。キューバの山奥の連中も都市部の連中とはかなり異なった様子だったけど、ボリビアではその比ではないような。ゲリラや反政府軍に協力、どころかかかわっただけで政府軍から虐殺される、へたすりゃ村ごと、みたいなことが始まった時期なのかもしれない。悪い連中も学習するのだ。今ではゲリラからも政府軍からも殺される、という悲惨としか言いようがない状況もあるというし。


ボリビアの誰だったかが言った「バティスタの敗因はカストロを殺せるときに殺しておかなかったことだ」という言葉だけは気に入った。その通り。敵は殺せるときに殺しておかねばならんのだ。潰せるときに潰せるおかねばならんのだ。待ってろよ、屑ども。片っぱしからミンチにしてブタに喰わしてやるからな。というのも、昨日『スナッチ』を見直したところなのです。あれはいいわ〜